北朝鮮による拉致被害者の早期救出を目指す集会が六日、松山市で開かれ、拉致救出議員連盟の平沼赳夫会長は「対話が必要との声が大きくなっているが、今こそ筋を通さねばならない。対話よりも経済制裁だ」と強調した。
中山恭子首相補佐官(拉致問題担当)も「拉致被害者返還に向けた北朝鮮の具体的行動がはっきりしない限り、経済制裁を解除することはない」と語った。
北朝鮮が拉致被害者の再調査を約束したことについて、横田めぐみさんの母早紀江さんは「何度も調査すると言い、その都度偽りの調査結果を出してきた。とんでもない国だということを、政府はサミットで各国に伝えてほしい」と訴えた。
米国によるテロ支援国家指定の解除後、政府などの主催による集会は初めて。拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表は「解除により大きなカードが失われつつある。交渉力が弱まると感じる」と懸念を表明した。
集会には会場の収容人数を千人上回る約三千人が参加した。
|