自殺対策、精神保健福祉士の配置促進を
精神神経学会が厚労省に意見書提出
日本精神神経学会は、「自殺総合対策大綱」の見直し素案に対する意見書を厚生労働省に提出した。自殺が切迫している人への支援に欠かせない精神保健福祉士について、「大学病院ですら精神科専属の配置がなされているところはまれ」と指摘。質の高い医療を提供するため、病院への精神保健福祉士の配置を促進するよう求めている。【新井哉】
【関連記事】
大綱は自殺対策基本法に基づき、2007年6月に初めて策定された。12年8月には全体的な見直しが行われ、精神科医療体制の充実の方策を検討することなどが重点施策に盛り込まれた。昨年3月に基本法が改正されたことを踏まえ、12月から検討会で大綱の見直しに向けた議論を重ね、今年5月に報告書を取りまとめた。これを受け、厚労省は、検討会の報告書を基に素案をまとめ、先月公表していた。
意見書では、自殺対策が社会制度や対策の枠組みに偏ることへの懸念に加え、多くの病院で精神保健福祉士の配置がないことなどを問題視。誰にも等しく、質の高い精神科医療を提供するため、精神保健福祉士を配置する必要性を挙げている。
また、自殺する危険のある人に対し、どのような地域であっても十分な対応ができるよう「精神科救急医療の均てん化」を要望。素案が自殺死亡率を先進諸国並みに減少させる方向性を示していることに関しては、先進諸国で現在取り組んでいる対策の検討を行い、「その成果を自殺対策の発展に活かすべき」としている。
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】