鱧はうまい。ほろっとした口ざわり、主張の強い骨の匂い、ぎゅっと噛み締めるといくらでも出てくる旨み。うなぎや穴子などは脂の味で子供の味、とつくづく思う。
しかし関東ではほとんど召し上がっておられない。ぜひ召し上がって。美味しいから。
①手軽に:スーパーで今の時期ならお目にかかることもあるボタンハモ。あれでもちょっと工夫すればそこそこうまい。鱧はポテンシャルが高いから。そのままだとやや臭みがあるのと皮が硬いので沸騰したお湯にさっとさらすといい。さらしたあと、決して水にとってはいけない。そのままあら熱をとろう。チューブでもいいから梅肉で召し上がって。
②本格的に:この時期は祇園祭の時期でもある。そのため、毎年京都の実家に帰省するのだが、親父が凝り性なので帰省に合わせて魚屋さんで骨ぎりを済ませた鱧を買ってきて家で湯引きをしてくれる。もちろん湯引き後は水にはさらさないし冷やさない。これがうまい。こればかりはわさびとちょっとの醤油でいただく。ほろほろ…っと崩れるうまみ…ふわふわほくほく…。例えが下手すぎるが、めちゃくちゃ歯応えのあるめちゃくちゃうまみのある白身魚のフライの中身のみを想像してほしい。さいこうにうまい。これを食べるとあー夏だな~と思う。
鱧、この夏どうですか。