6月末にも閉鎖する神戸市長田区の商業施設「神戸アニメストリート」を巡り、開業時に一部資金を支出した活性化モデル事業について同市の検証結果が16日、分かった。
同施設は2015年3月、阪神・淡路大震災からの復興再開発ビル「アスタくにづか3番館」にオープンした。市は「ポップ・サブカルチャー」をテーマに、運営会社の誘致や内装工事を含めた企画提案を、震災復興基金などから約6千万円で開発事業者に委託。オープン1年目は運営会社に家賃など約700万円を補助した。
市は検証結果で、テーマ設定や、民間事業者に企画提案を求めた手法は「妥当」と指摘。一方で、市や地元商業者などでつくる選定委員会が運営会社を直接審査しなかったことに加え、開発事業者に事業継続の責任を求めなかったことについて「改善の余地がある」とした。
また、営業状況は「専門性の高い層をターゲットとしたため集客を確保できず、にぎわいにつながらなかった」と結論付けた。
結果は19日の市議会都市防災委員会で報告する。(若林幹夫)