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「数学1」「数学A」を「数学1A」で

数学を統合 不適切授業として県教委が改善指導

 千葉県木更津市の県立木更津高校が約20年にわたり、1年時で学ぶ「数学1」「数学A」を「数学1A」として授業や試験を行っていたことが分かった。2年時も同様に「数学2」「数学B」を「数学2B」としていた。成績は同じ点数を元の2科目につけていたが、県教委が「評価の仕方が不適切」と指導し、昨年度から改めた。単位取得上の問題はないというが、長年の“慣行”に専門家は「変革を好まない日本の学校の土壌が背景にあるのでは」と推測する。

 同校は県教委の進学指導重点校で、OBに松野博一文部科学相らがいる。県教委などによると、教員が2科目の教科書を使い分けながらまとめて授業していた。試験は通常1科目50分のところを70分で実施。ある学校関係者は「2科目が1科目で済み、教員の負担減になったのでは」という。

 1994年度の学習指導要領改定で「数学1」「代数幾何」などが再編され、新たに数学A、Bなどが誕生したが、同校は変更せずにそのまま教えていたとみられる。県教委は「(数学1A、2Bがセットで実施される)センター試験も意識したのではないか」と分析する。

 同校によると、これまで生徒や保護者から苦情はない。文科省・教育課程課は、指導要領に沿った評価でないことなどから「違う科目を一緒にするのは問題」と指摘。ただ、県教委は単位取得が取り消されることはないという。

 加藤幸次・上智大名誉教授(学校教育)は「なぜ20年も続いたのか。歴代校長らが(問題に)気づかなかったとは考えにくい。一度根付いたものを変革するのは困難という、日本の学校にある土壌が背景にあるのでは」とした。

 経緯などは学校側も分からないといい、三浦和雅教頭は取材に「同一評価が問題とはいえないが、改善の余地があり変更した」と話した。【渡辺暢】

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