クリープハイプで検索すると出てきた女の子
YouTubeで目当てのミュージシャンや聴きたい曲を検索したことがあるなら、誰もが経験したことがあると思う。
公式のMVなどに混ざって、”歌ってみた”とか”演奏してみた”とか”センスのないカバー”を披露している素人の動画が混ざっているのを。
中には上手い人やセンスのある人も多いが、殆どは自分が観たい動画を探す上ではノイズでしかない。
ある日、クリープハイプの動画をYouTubeで観ていた時のこと。
動画を流して放置していた。
そうするとさ、勝手に次の動画を流してくれるじゃないですか。
それで、次の動画でこの動画が流れたわけです。
坂口有望「二十九、三十 (クリープハイプ)」2015/11/15
素人のカバーの動画になったから他の動画に変えようと思って、パソコンに近づいて違う動画止めようとした。
でも、手を止めた。
ギターの音が鳴って、歌いだした瞬間、これは聞いたほうがいいと思った。
なんか、ぐっと来た。
別にギターも歌もそこまで上手いわけでもない。
でも、聴き入ってしまった。
最後まで動画を見ると、14歳のシンガーソングライターと自己紹介をしていた。
14歳で。”二十九、三十”を歌いこなしてしまっている。
これ、29歳から30歳になるときの気持ちを歌っている歌なのに。
まっすぐな何にも染まっていないような目で歌っている。
正直クリープハイプはそれほど純粋で潔癖な表現をする曲をやるバンドではない。
きれいな曲ばかりやっているバンドではない。
でも、純粋な目で歌うこの女の子の歌は、ある意味クリープハイプの新しい解釈で歌っているように感じた。
動画を見てからすぐ、この女の子、坂口有望(さかぐちあみ)について調べてみた。
坂口有望(さかぐちあみ)は何者?
大阪出身のシンガーソングライター。
2017年5月時点でまだ高校生の16歳。
クリープハイプの”二十九、三十”をカバーしていた時は2年前で中学生だったようだ。
13歳の時に初めてライブをし、ミナミホイール2015やeoMUSICTRY2015ノミネート、十代白書 2016準グランプリと活動開始してからすぐに頭角を表していたらしい。
上の動画はオリジナル曲の「おはなし」。
14歳のころにはすでにオリジナル曲を作ってライブを行っていたようだ。
この曲も良い曲。
2016年9月にはタワーレコード限定でから1st シングル「おはなし/地球-まる-」をリリースし、11月6日には三国ヶ丘FUZZにて初ワンマンを開催し、ソールドアウト。
2017年は3月に2枚目のシングル「厚底/15歳の詩」をリリースするなど、
高校1年生とは思えないほどに順調に音楽活動をしているようだ。
ちなみに、YouTubeには全国流通したCDに入っている音源のMVもあり、iTunesでも楽曲が販売されている。
CDは弾き語りではなく、バンド演奏でスタジオ録音だが、どんな形になっているのか紹介していく。
おはなし
めちゃくちゃ良いじゃないですか。
曲が良いことももちろん、MVもかっこいい。
バンド演奏でも曲や声が負けていない。
一聴した感じだとmiwaやYUIなどと同じ系統に感じるかもしれないが、演奏を聴いてもらえばわかるように、ロックバンドの演奏。
彼女自身がYouTubeにクリープハイプやONE OK ROCKのカバーをアップロードしているように、ロックバンドから影響を受けているのかもしれない。
地球-まる-
サビの歌詞の”地球がくるくる周ってそしたらみんな目が回って”という表現が面白い。
メロディ耳に残る。
かわいらしい曲と歌詞のようにも感じるが、きちんと聴くと意外と少し暗い歌詞だったりする。
後半のサビの歌い方や歌詞が特に良い。
高校生が作ったとは思えないクオリティの曲。
厚底
こちらは今年の3月に発売された新曲。
どことなくBUMP OF CHICKENやRADWIMPSの影響も感じるような曲。
歌詞は等身大を歌っているような歌詞。
後半の歪んだギターが入ってきてからの曲展開がかっこいい。
現在の活動や今後の活動は?
現在関西の現役高校生のため、活動はスローペース。
毎週毎月のようにライブを行ったり、毎年アルバムを出したりはしていないようです。
それでも全国流通のCDも2枚発売し、しかもその楽曲のクオリティは高い。
2枚目のシングル発売時は全国をリリースイベントで周ったりと、少しずつファンが増えているようです。
今後さらにオリジナル曲も増え、ライブやイベント出演、フェスへの出演があれば一気に売れるかもしれないです。
これから多くの人に見つかるかもしれない坂口有望。
今のうちに注目しておこう。