前回は、我家の長老ハナと比較しながら、加齢によるシニア猫の「身体」や「行動」の変化についてご紹介しました。
今回は、シニア猫の加齢による変化に合わせて、してあげたい対処法についてまとめてみたいと思います。
目次
シニア猫の加齢にともなう変化でしてあげたい対処法
猫も人と同じく加齢に伴い「身体」や「行動」が変化するので、今まで自分で出来たことが出来なくなってしまうことがあります。
しかし、飼い主さんがフォローしてあげることで、今までと変わらない生活を過ごすことも可能なので、
愛猫の加齢による行動の変化に注意して、早目の対処を心掛けてあげて下さい。
1.体重が減る
シニア猫は加齢により、成猫期に比べて20~30%の体重の減少が起こります。
ですが、加齢による体重の減少は比較的にゆっくりなので、急激な体重の減少には病気が隠れていることがあります。
1ヶ月で10%以上の減少がみられる場合は専門家の診断を受けさせてあげたいですね。
2.白髪が増える
加齢によって白髪が増えるのはしかたがありません。
愛猫の被毛の艶がなくなったり、束になっているように感じたら、日頃のブラッシング回数を増やしてあげるとよいでしょう。
猫にはグルーミングの習慣があるので、被毛を染めるなどの対応は厳禁です。
3.シミが増える
加齢によってシミが増えることも防ぐことはできません。
しかし、同じ部分を掻いたり、痒がったりする場合は皮膚炎の疑いもあるので、専門家の受診を受けさせてあげて下さい。
4.運動量が減る
猫も加齢により運動量が減少するのですが、中には筋肉の減少により、瞬発力がなくなり行きたい場所に行けないから動かないこともあるようです。
自分の安心できる場所に行けないとストレスを溜めてしまうこともあるので、
「踏み台を置いて高い場所に登れるようにする」など、愛猫が自由に行動できる環境を作ってあげましょう。
5.視力・聴力の低下が見られる
猫の加齢による「視力」や「聴力」の低下が原因で起こりやすいトラブルに夜鳴きがあります。
身の安全に対する「不安」や「恐怖」による感情から夜鳴きに発展することがあるので、
愛猫が寂しそうに鳴くようなら、寄り添ってあげたり、優しく撫でてあげると安心することが多いようです。
6.口腔内のトラブルが増える
加齢が進むと咀嚼力が低下するのでドライフードが食べにくくなることがあります。
その際は、「ドライフードからウェットフードに替える」や「ドライフードをお湯でふやかして与える」といった対応で解決することも多いのですが、
中には、咀嚼力の低下ではなく、口内炎などの口腔内のトラブルによることもあるので、以前に比べて口臭が強くなっていると感じるなら、専門家の診断を受けさせてあげて下さい。
7.便秘ぎみになる
加齢により運動量が低下すると、腸の動きが鈍くなるため、便秘ぎみになることも少なくありません。
以前よりトイレにいる時間が長くなったり、回数が頻繁になったと感じたなら、早目の対処が肝心です。
便秘なら、動物病院で便を「柔らかくする薬」を処方してもらうこともできますし、
もしかしたら、「消化器系」や「泌尿器系」の病気が隠れているかもしれません。
8.寒さに弱くなる
加齢が進むと、体温調節機能が衰えたり、新陳代謝の低下による体温の減少がみられることがあります。
愛猫が以前より暖かい場所を好むようになったと感じたら、「猫ベッドに電熱器を入れてあげる」などの対処をしてあげて下さい。
9.グルーミングの回数が減る
加齢にともないグルーミングを疎かにする猫もいるので、汚れていたり、被毛がからまっている場合は、
濡れタオルで身体を拭いてあげたり、ブラッシングを行い、身体を清潔に保ってあげましょう。
そうすることで、皮膚炎などのトラブルを未然に防ぐことに繋がります。
10.爪とぎの回数が減る
爪とぎの回数が減ると、手足の爪が伸びすぎて、肉球を傷つけてしまうことがあります。
こまめなチェックを心掛けて、爪が伸びているようなら猫用の爪切りで切ってあげて下さい。
本当に愛猫の変化は加齢によるもの?ーまとめ
加齢による変化が現れる年齢は、猫によって個体差が大きいのですが、
一番注意してあげないといけないのは、「本当に加齢による衰えなのか?」と言うことです。
ひょっとしたら、愛猫の「身体」や「行動」の変化は、加齢によるものではないかもしれません。
と言うのも、シニア猫の「病気の症状による行動の変化」と「加齢による行動の変化」が似ていることが多く、見落としてしまうことも少ないからです。
なので、愛猫に健康で長生きしてもらうためにも、安易に加齢のせいと判断せずに、早目に獣医さんなどの専門家に「相談」や「受診」してあげることが大切となります。
それに、猫は自分の体調が悪くても飼い主に訴えることができません。
お互い、愛猫と末永く暮すために、愛猫の「身体」や「行動」の変化に気を付けてあげましょうね。
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