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「子供へガス攻撃」が目安…対シリア再軍事行動巡り

ティラーソン米国務長官(左)と会談するジョンソン英外相=イタリア中部ルッカで2017年4月10日、ロイター

 【ワシントン高本耕太】スパイサー米大統領報道官は10日の記者会見で、化学兵器使用の疑いが強いシリア・アサド政権に対するさらなる軍事行動の可能性について「幼い子供へのガス攻撃を行ったり、たる爆弾を使用したりすれば(トランプ)大統領からの対抗措置を目にするだろう」と述べた。また「アサド(大統領)が政権についたまま、シリアに平和と安定が訪れることは想像できない」と、体制転換が必要との考えも示した。

 たる爆弾はオイル缶などに火薬や金属片を詰めて投下する殺傷力の高い兵器。国連などはアサド政権が2014年以降に塩素ガス入りのたる爆弾を複数回、自国民に向けて使用したと断定している。

 スパイサー氏の発言は塩素入りの「化学兵器」としてのたる爆弾を念頭に置いている可能性もあるが、米メディアは、トランプ政権が対シリア軍事行動の動機となる「新たなレッドライン(越えてはならない一線)を設定した」と報じた。

 相次ぐ報道を受けて、複数のホワイトハウス高官は「政権は新たな一線を設定したわけではない」と述べ、スパイサー氏の発言を修正した。CNNテレビなどが報じた。

 アサド政権は、たる爆弾を日常的に使用しており、阻止するには製造工場の爆撃など大規模な軍事行動が必要となる。オバマ前政権がレッドラインを設定しながら軍事介入に踏み切らなかったことを批判してきたトランプ政権としては、公約に行動を縛られることを避けたい思惑もあるとみられる。

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