多くの人が集ってお茶を嗜む大茶会。古くは豊臣秀吉が京都の北野天満宮で開いた北野大茶会をはじめ、伝統的な茶文化として今や全国各地で大茶会と銘打たれた茶会が開催されている。その「大茶会」をペットボトルの「お~いお茶」などで知られる飲料メーカー、伊藤園(東京都渋谷区)が商標登録したことからお茶関係者に困惑が広がっている。伊藤園の意図はどこにあるのだろうか? そして大茶会はどうなるのか?
「伊藤園さんはお茶の文化を支え、広めていく我々と同じ方向を向いている企業。あまりごたごたする印象を与えたくないが、大茶会の言葉の使用に制限がかかるようなことがあるのか、どのような考えかわからない。規制をかけるようなことはやめていただきたい」。こう話すのは全国の茶葉生産者団体、商工団体が加盟する公益社団法人「日本茶業中央会」の専務理事。
伊藤園はペットボトルのお茶の製造・販売を手がける飲料メーカーの印象が強いが、茶葉の製品販売でも国内シェアのトップを占めており、急須で飲む本来のお茶についても、その文化を支えている。それだけに業界では、広く行われている大茶会を商標登録した伊藤園の意図を図りかねている様子だ。
伊藤園によると、同社が「大茶会」を商標登録したのは今年2月3日。その理由について同社広報部は「大茶会として銘打ったお茶のふるまいを2014年より大きく展開してきた。
その価値を守り、高めるための登録」と説明する。リーフからティーバッグ、インスタント製品まで幅広い製品ラインアップをもつ伊藤園では以前よりお茶セミナーを開くなど、お茶の普及・啓発活動を行っていたが、2014年9月からは伊藤園大茶会と銘打った取り組みをスタートさせ、スーパー店頭から観光名所など全国の様々な場所でお茶を振る舞うイベントを開催している。
同社広報部によると、その取り組みは同社年度(5月―4月)で2015年度はセミナーを含め1000回以上にのぼり、2016年度も同規模の開催回数になるという。伊藤園では同社の大茶会を今後、さらに拡大・発展させていく方針とみられ、大茶会を商標登録したのも今後の展開をにらんでのことのようだ。
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