正直言うと、今履いているスニーカーには満足していない。製品にはまったく問題がないのだが、サイズが合っていないのだ。
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Amazonでポチって届いたスニーカー。ちょっと履いて、若干サイズが大きい気はした。しかし、そのまま外出してしまった。
外を歩いて分かった。思った以上にブカブカだ。2サイズほど上を買ってしまったらしい。念のためAmazonに問い合わせしたが、外で履いたものは返品不可という。そりゃそうだ。
そのままブカブカの靴を履きつづけて、1年が過ぎようとしている。階段などで、たまにつまづくがもう慣れっこだ。もし、ぴったりサイズのスニーカーを履くと逆に違和感を覚えるだろう。
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そんなブカブカのスニーカーを履きながら、ぼくは靴屋さんの前で立ち止まる。
店先で、値引き幅の大きなスニーカーを手に取る。目立ちすぎず、かと言って退屈でもない定番のデザインを求めて。しかし心動かされるスニーカーにはなかなかお目にかかれない。
店の奥にはブランド別の棚があり、スニーカーが所狭しと並んでいる。
ナイキ、アディダス、ニューバランス、コンバース、アシックス、リーボックは、かつて一度は履いたことのあるブランドだ。それぞれに思い出がある。
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ナイキを履いていた学生時代。友人のお母さんが「ホビヲくんの履いてるのはニケ?」と聴いてきて衝撃を受けた。
大好きだったアディダスの定番カントリー、靴の先から親指が出るまで履いた。
ニューバランスの履き心地は最高だと主張する友人。その言葉を信じて購入したが、自分の足の形には合わなかった。彼とはその後、疎遠になってしまったが、どうしているだろうか。
映画「ロッキー」に感動し購入したコンバース。靴を履く度に靴紐を結び直す必要があり、えらく難儀した。外出する時いつも人を待たせていた記憶がある。
海外旅行のお土産でもらったリーボックの靴。履いていたら友人に「リーさんとボクさんが作った会社の靴だ」と言われてずっと信じていた。
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今、履いているブカブカのスニーカーも、時が経てばきっといい思い出になるのだろう。
そう思い、靴屋を後にした。
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今週のお題「お気に入りのスニーカー」