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「虚偽答弁」は認めず 首相は辞任要求拒否

衆院本会議で学校法人「森友学園」の代理人弁護士として裁判所に出廷していたとの指摘に対し、これまでの答弁を撤回して頭を下げる稲田朋美防衛相(手前)。奥は安倍晋三首相=国会内で2017年3月14日午後1時56分、川田雅浩撮影

「森友学園」民事訴訟に弁護士出廷認めて答弁を撤回と陳謝

 稲田朋美防衛相は14日の衆院本会議と参院予算委員会で、大阪市の学校法人「森友学園」が起こした民事訴訟の口頭弁論に原告側代理人弁護士として出廷していたことを認めた。13日の参院予算委では関与を否定しており、答弁を撤回し、陳謝した。野党は「虚偽答弁だ」と批判して辞任を要求したが、安倍晋三首相は拒否した。

 稲田氏は14日の衆院本会議で13日の答弁に関し「私の記憶に基づいて答弁した。2004年12月9日、(弁護士の)夫の代わりに出廷したことを確認できたので訂正し、おわびする」と陳謝した。稲田氏はその後の参院予算委で、学園の理事長退任を表明した籠池泰典氏について「法律相談された記憶が全くない」として、虚偽答弁との指摘を否定した。

 森友学園との顧問契約については、04年10月に締結し、09年8月ごろ終了したと説明。衆院本会議で「今後とも誠実な答弁につとめ、誠心誠意、職務に当たっていきたい」と辞任を否定し、首相も「説明責任を果たし、今後とも誠実に職務に当たってもらいたい」と擁護した。

 籠池氏は動画サイトで13日に公開されたインタビューで、稲田氏との関係について「衆院議員になる前は顧問弁護士だった」と説明した。稲田氏はこれに対し、顧問契約は自身ではなく夫名義だったが、途中で弁護士事務所を法人化したことで稲田氏が同事務所の社員となったため、無関係ではないと説明。「顧問契約は夫個人が締結したが、責任が全くないとは言えない」と釈明した。

 また、籠池氏との面識について「ここ10年ほど籠池氏夫妻とは全く疎遠で、私の記憶では会っていない」と強調。稲田氏に関し「旧知の仲。10年も会ってないというのは実像を悪くしている。1年か2年前、業界会合でお目にかかった」とする籠池氏の発言とは食い違いが残っている。

 野党は14日、与野党国対委員長会談で稲田氏の辞任を要求したが、与党は「任命権は首相にある」と応じなかった。籠池氏の参考人招致も改めて拒否した。【光田宗義、大久保渉】

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