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31年ぶりに上杉達也が登場 “幻”の甲子園決勝シーン描く

「タッチ」の主人公・上杉達也が登場したマンガ「MIX」のワンシーン (C)あだち充/小学館 ゲッサン

 あだち充さんの名作マンガ「タッチ」に登場する主人公・上杉達也が甲子園の決勝で快投。そんな“幻”のシーンが、同作の約30年後を舞台にしたマンガ「MIX」で描かれていることが11日、明らかになった。「タッチ」では、達也の「明青学園」が全国制覇をした証しとなる優勝皿は描かれたものの、達也が甲子園で投げている場面は一切なく、「タッチ」の連載終了後から実に31年の時を経て甲子園で活躍するシーンが描かれたことになる。

 「タッチ」は1981~86年に週刊少年サンデーで連載され、ラブコメブームを巻き起こした傑作。野球の才能はあるが、本気にならず受け流すため「ダメ兄貴」といわれる上杉達也、真面目な双子の弟で野球部のエースとして活躍する和也、隣に住む幼なじみの浅倉南の三角関係を軸に物語が進む。そして和也の事故死をきっかけに、弟の遺志を受け継いで本気で野球に取り組んだ達也が、甲子園を目指すというストーリーだ。テレビアニメだけでなく、劇場版アニメ、実写ドラマにもなり、歌手の岩崎良美さんが歌った主題歌「タッチ」なども人気を博した。

 「MIX」は、あだちさんが2012年から月刊マンガ誌「ゲッサン」(小学館)で連載している。達也たちが甲子園優勝した約30年後を舞台に、血のつながっていない立花兄弟が「明青学園」に入り、甲子園出場を目指すという野球マンガ。達也のライバルの一人だった西村がライバルチームの監督として登場しているが、達也は“伝説の選手”という扱いで名前が出るだけで描かれたことはなかった。

 11日発売の「ゲッサン」6月号に掲載された第59話「似てると思わないか?」では、立花兄弟の弟、投馬が「明青学園優勝決定試合」のビデオを再生し、「これが明青学園 上杉達也のストレート!」などと圧巻の投球をしているシーンが描かれている。マンガの最後のページには「目に焼き付いている。上杉達也の伝説の投球(ピッチング)…」と書かれている。

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