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「総括教員」が就任辞退…現場の要

ごみと土砂の分別作業が進む森友学園の小学校用地=大阪府豊中市で、米山淳撮影

 大阪市の学校法人「森友学園」の小学校開校計画を巡り、学園の要となる「総括教員」(非常勤)が就任を辞退したことがわかった。学園が大阪府に示した教員等雇用予定者リスト(18人)によると、校長と教頭を除く専任教員・講師8人のうち6人は初任者や経験年数1~4年程度だが、学園は「総括教員が指導する」としていた。籠池泰典理事長の履歴書には経歴に疑義が浮上しており、小学校設置認可を巡る府の判断に影響しそうだ。

 学園は2月22日、府に雇用予定者リストを提示。大阪府内の小学校の男性校長を総括教員として登載した。男性校長は今年度で退職予定で学園と採用に関して協議していたが、総括教員になるという話はなかった。校長は毎日新聞の取材に「2月25日に断りの連絡を入れた。仕事内容まで協議していたわけではなく、総括教員としてリストに登載されていたことに衝撃を受けている」と話した。

 校長によると、知人から「森友学園が新しい小学校の図工の先生を探している」と誘われ、今年1月22日にこの知人を交え、籠池氏と面会した。その際、籠池氏は「本来の日本人のための教育をしたい」と話し、男性校長もいったん「お手伝いできるなら」と返答。3月に改めて協議することで別れた。

 籠池氏の求めに応じて履歴書を渡したが、学園の問題が噴出したこともあり、2月25日に知人を通じて採用を断る意向を学園に伝えた。学園も了承し、履歴書が返送された。

 学園のリストによると、専任の教員・講師8人のうち、初任者が3人、経験年数1~4年が3人で熟練者は少ない。私学審でもこの点を不安視する意見が上がったが、学園側は「総括教員は非常勤だが30年以上の経験があり、その人が指導する」と説明し、問題はないとの立場を強調していた。【津久井達、井川加菜美】

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