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「伝統守りたい」初の女性応援団長

応援の練習をする中尾さん=遠藤修平撮影

 北海道大水産学部(北海道函館市)の応援団で、3年生の中尾真子さん(21)が第46代団長に就任した。40年以上の歴史を誇る応援団で女性団長は初。中尾さんは「男性に負けない団長として応援団の伝統を守りたい」。応援団最大のイベントである5月の海洋実習出港式に向け、技術に磨きをかける。

 大阪府高石市出身。小学生の時、水族館で見たサメに興味を持ち、研究者を目指して同学部の海洋資源科学科に進学した。もともとは引っ込み思案の性格。中学高校でスポーツ経験もなく、札幌で過ごした大学2年次まで特に目立った活動はしていなかったという。

 本格的な研究・実習を行う函館での生活が始まった昨春、「思い切って新しいことを始めよう」と考えた。学内で見かけた応援団旗と学ラン姿の先輩に憧れ、応援団の門をたたいた。研究の合間に声の出し方や腕の振り方を練習した。重さ約15キロの旗を持てるよう、筋力トレーニングも行った。昨年6月に行われた函館マラソンで応援した時、「ランナーの感謝がうれしかった」と応援の醍醐味(だいごみ)を知った。

 過去に10人以上の部員がいた応援団。現在は中尾さんのほか、修士課程の男性部員1人しかいない。諸先輩から団長に指名された時、不安も強かったが、「先輩から託された伝統を守りたい」と引き受けることにした。

 5月の海洋実習出港式は、長い航海の安全を祈る重要な儀式。中尾さんは「水産学部伝統の出港式で、応援団としての役割を果たしたい」と気合を入れる。先代団長の畑林之介さん(24)も「彼女は誰にも負けない意志の強さがある」と期待している。【遠藤修平】

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