カラスの夜のマスゲーム? 童謡「七つの子」の合唱練習中? 弘前市南塘町の五差路の空に四方八方に延びた電線に、「目白押し」状態で整列するカラスの群れが出現した。空を覆うさまは、ヒチコックの映画「鳥」のワンシーンのようだ。
カラスは冬場、都市部に集団でねぐらを定める習性がある。市環境管理課の分析によると、弘前のカラスも毎年1月からえさを求めて「定宿」の弘前公園を飛び立ち、戻る途中にある駅や公園周辺の電線などに集結。敵から身を守るために集団で夜を過ごす傾向があるという。写真の群れも「たまたま一時的にたむろしているのでは」と推察する。
この季節、津軽は一面の銀世界だが、電線の下には黒っぽいフンが点々。通行人は上空のカラスに気を配り、ぬかるんだ足元にも注意しながら行き交っていた。【松山彦蔵】