今月12日以降
東京都足立区と北区で相次いでいる不審火が今月12日以降で17件に上り、半径約1キロの範囲に集中していることが、警視庁や東京消防庁への取材で分かった。燃えたのはごみやバイクのカバーなどが多いが、19日には人が暮らす住宅に被害が及んだ。警視庁は連続放火の疑いがあるとみて捜査を進めている。
同庁などによると、12日午前1時ごろ、足立区新田1の路上で置いてあったごみが焼け、その直後に約300メートル離れた路上でバイクのカバーなどが焼けた。17~19日には、同地区と隅田川を挟んだ北区の住宅地で同様に自転車やバイクなどが焼ける火事が14件続いた。いずれもけが人はなかった。
さらに19日午後9時15分ごろに北区豊島7であった火災では、3階建ての作業所兼住宅が激しく燃え上がった。真っ赤な炎が屋根より高く上がり、近所の60代女性は「放火だとしたら本当に怖い」と声を震わせた。
警視庁によると、いずれの不審火も現場に火の気がなく、自転車のカバーやごみ置き場の布団など屋外に置かれた燃えやすい物に何者かが着火した疑いがある。時間帯は12日と17日は未明だったが、18日と19日は午後9時~11時ごろだった。【神保圭作、春増翔太、円谷美晶】