DMM亀山会長の儲け哲学「面白そうなビジネスが集まる環境づくりが大切」

 エロからエコまで――。3Dプリンター、ロボット、家事代行とさまざまな事業展開で今や年商2000億円を誇る「DMM.com」。創業時から同社を率いる亀山敬司会長は、いかにビジネスを成功に導いたのか。儲けの哲学を聞いた。

DMM亀山会長の儲け哲学「面白そうなビジネスが集まる環境づくりが大切」

アダルトコンテンツはもはや急成長市場ではない!?


――「最近のビジネスは少し便利になることで、急成長を遂げる」という部分があるように、DMMのオンデマンド配信はまさにその先駆けだった気がします。

亀山:DMMはもうすぐ19周年。その頃からオンデマンド配信はやっている。最初は俺が頭の中で考えていて、アダルトコンテンツを保有していたから「TSUTAYAの代わりになろう」っていう発想から始まった。レンタルビデオを雨の日に借りに行くのは大変でしょ? インターネットのほうが便利だし。当時はビジネスも比較的わかりやすかったから、発想できた。

――アダルト産業というのは今後も半永久的に儲かりそうなイメージが正直あります。それこそ“儲け”という観点で言えば、安定成長していきそうな分野であり、ほかのビジネスを手がける必要がない気がするのですが……。

亀山:もう伸びないかな。これ以上伸ばすのはけっこう大変。日本人が出演している作品だから、世界展開もちょっと難しいしね。むしろアダルトでも二次元のほうが可能性はあって、アニメなら国籍がないから世界的にいける。アニメやゲームならアダルトじゃなくても伸びると思う。最近は日本人も現実の女性よりアニメのほうが好きな人が増えていて、実際にウチも二次元のほうが売り上げは多い。いつまでも1つのジャンルにこだわるのではなく、需要のある仕事を手掛けていかないとね。そういう意味で『艦これ』とか『刀剣乱舞』とかみんなが好きなものを手掛けられた。俺はやったことないけど(笑)。

――あれほどの人気ゲームを手掛け、やったこともないのに投資できる発想はどこにあるんですか?

亀山:30分くらいはやったよ(笑)。でも、『艦これ』は「女のコが戦艦になる」とか言われても意味がわからない。わからないから「あるかもね」とは思った。そのビジネスが“当たる”かどうかはわからないけど、“当たらないもの”はわかるんだよね。あとは「アイデアが良くても君にはできないよね?」みたいに、人で判断することもある。アイディア的な部分と人的な部分、その両方の条件を満たしたビジネスの中から“当たらない”ものを外して、あとは打って出るだけ。だから、儲からなかった失敗企画もいっぱいあるよ。でも、別に後悔はない。失敗は失敗でしょうがない。1回1回悩んでも仕方ないし。最近は歳とってくると忘れっぽくなるから楽なんだよ(笑)。

――事業の多くは企画の吸い上げからスタートするわけですね。一方で、急成長するアフリカ市場への進出を見込んで立ち上げた『DMMアフリカ』のような事業もあります。こちらは、どのような経緯で生まれたのでしょうか?

亀山:4年に一度、仕事を忘れて海外に一人旅をするんだけど、アフリカに旅行したんだ。サバンナを見にね。で、仕事のこと一切考えてなかったんだけど、最後の3日間。日本に帰るために、都市部に来なきゃいけないでしょ? そのとき、アフリカの人たちがみんなスマホを見ていて、街に活気がある。その光景を見たらさ、目がチャリーンって¥マークになっちゃった。商売人が俺の運命かと思って、日本に戻って立ち上げた。さっきも話した通り、まずは不明確でも面白そうな場所に人が集まって価値が高まる。『DMMアフリカ』もそんなイメージで、「行きたい」っていう社員を行かせた。

――会長は旅行以来、アフリカは訪れたんですか?

亀山:1回も行ってない。あとは「お前ら行け!」って。遠いから自分で行きたくないもん(笑)。俺が行くよりもみんなにチャンスを与えたほうがいいでしょ。面白い場所に10人行かせると1人くらい何かを見つけるでしょ。で、ほかの企業がアフリカ進出したいってときに、相談にのるとビジネスになるわけ。その頃には、うちは人間関係が築けているからね。実際、20年前に社員にインターネットを勉強させて、自分の周りにインターネットをわかる人間が増えると、早い段階でインターネット業界を知ることができた。それと発想は同じだと思う。そうなったら、偉そうな顔できるでしょ(笑)

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次ページ新しい分野に早めに手をつけたほうが勝つ?

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