南彰 関根慎一
2017年2月5日07時58分
政府・与党の方針に対して、質問を通して異議を申し立てたり、問題点を明らかにしたりする。国会を生き生きとした「言論の府」にすることは、野党の役割の一つだ。「安倍一強」に野党はどう挑んでいるのか。その力は十分か。
■質問の準備、1カ月半前から
1日の衆院予算委員会。質問を終え、散会した後も、民進党の辻元清美氏は安倍晋三首相を呼び止めて議論を続けた。
「ミサイルを配備されて腹立たなかったの。テーブルひっくり返すぐらいせなあかんわ」
「それを質問してもらって良かった。でも、私は辻元さんほど強くないから」
質問したのは、ロシアが日ロ首脳会談の直前に北方領土内へミサイルを配備したのに、プーチン大統領に経済協力を約束した首相の姿勢だった。
質問の準備を始めたのは1カ月半前。衆院事務局や国会図書館の職員に手伝ってもらい、交渉過程の資料や国会議事録を集め、公設で1人だけ認められる政策秘書と読み込んだ。
長期安定政権の下で、政府の情…
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