■9歳年下の男性に、離婚して最初に恋に落ちた
私の彼は、9歳年下の30歳。ひょんなことから知り合ったときは、まさか付き合うことになるなんて夢にも思わなかった。
音楽の趣味や食べ物の好みが似ていて、そしてずいぶんと話が合う。だけど9歳も年が離れた男性だった。
ただ、知り合ってから時折、そしていつしか毎日のようにLINEで言葉を交わしていくうちに、どんどんと彼に惹かれていった。そして何度目かの飲みの後、魔がさしたように身体を合わせて、それから定期的に会うようになった。
離婚後、初めての「恋愛」だった。だけど9歳も年下の男性を好きになるなんて、と心にはいつも葛藤があった。
■年下男性×年上アラフォー女性の恋愛はつらい
しばらく曖昧な関係が続いた後、いつしか週末はいつも一緒に過ごすようになった。そしてある出来事を境に「ちゃんと付き合う」ことになった。
ただ、いざ「ちゃんと付き合う」となっても、それは今までの「ちゃんと付き合う」とずいぶん違うように感じた。
会っているときは、ああこの人を好きだ、この人とずっと一緒にいたい、と思う。だけど、じゃあまた来週、と別れた瞬間から、なんともいえない「不安」が波のように押し寄せる。
やっぱり彼とは別れて、年の近い、別の誰かを探しした方がという思いが、絶えず胸をよぎる。
だって彼と一緒にいると、自分の年齢をものすごく意識してしまうから。ただでさえ女性にとって気が重い「年をとる」が、彼のせいで増幅されているように感じる。
必死でエステに通った。服も一新して、ネイルもこまめにお直しして、フィットネスも欠かさなかった。
「女性でいること」をがんばるようになった。だけど所詮、私はアラフォー、なのだ。そして彼の周りにいる女性というのは、私よりずいぶん若いのだ。
少しでも連絡がとれないときがあると、別の女性、もっと彼の年齢に近い人と一緒にいるんじゃないか、と不安になった。ただの飲み会だよ――そう言われても、どんな人がその場所にいるのか、とても気になった。
そして何より、アラフォーにもなって、こんな不安でしょうがない恋愛をしてるのが嫌だった。
■だけど「恋愛」ってそんなものだ
ところがある日、小さなケンカの後、彼へ「私なんて所詮、次の彼女ができるまでのつなぎなんじゃないか」的な不安をぶちまけているときに気づいた。
ああ、私、このセリフを昔も言ったことがある。高校生のときに付き合っていた2個上の元彼にも、そんな捨て台詞を吐いたことがあった。
そして、過去の恋愛の記憶を辿っていった。結論、どんな恋愛にも「不満」と「不安」がつきものだったのを思い出した。
年下彼氏と上手くいくコツ、それは恋愛に付き物の不満や不満を「年下」のせいにしないことなんじゃないだろうか。
――若い女の子と浮気するんじゃないか?
年上の男性と付き合おうが、浮気をする人は、する。
――カルチャーギャップがある?
同年代だから話が合うトピックなんて、そんなに、ない。
目の前の彼も、いつか私ではない、別の誰かに心惹かれる日がくるかもしれない。だけどそれは年下男性と年上のアラフォー女性の組み合わせだからじゃない。
恋愛ってそもそもそういうものなのだ。
■恋人がいる、という幸せ
今となっては、私は「不安」と「不満」をためていたのが嘘のように、彼との時間を楽しめるようになった。状況は付き合い始めた頃と何ひとつ変わりはない。
アラフォーの私と9歳も年下の彼。だけど、音楽の趣味や食べ物の好みが似ていて、そしてずいぶんと話が合う。
毎日他愛もない話をLINEでする。休日になる度に、映画を観たり、美味しいものを食べにいったりする。一緒に夕食を作って、一緒に食べて、お互いを愛おしむようなセックスをする。
1年後も2年後も彼と一緒にいるのか、は正直わからない。だけど、少なくとも今この瞬間は、誰よりも尊敬できて、誰よりも気がおけない、最高の恋人だ。