こんばんは、umashikaです。
私は今まで、国家公務員と地方公務員であった経験から、双方の楽しい部分を紹介してきました。
しかしながら、正直に申し上げると、公務員をやっていて楽しいことなんてのは、1割くらいでした。「楽しい」という記事を書いておきながらあれですがw
タイトルに「意外と」と副詞を冠したのは、そういう意味です。楽しくないことがメインで、でも楽しいことも1割くらいはあるよ、と。
中には、10割楽しい人もいると思いますよw
実は、私が今まで割と長期的に取り組んだ仕事(アルバイトも含む)で圧倒的に楽しかったのは、風俗店の黒服をしていたときです。
本日は、その時のことについて書きたいと思います。よろしければお付き合い下さい。
風俗業との出会い
http://geshukats.blog.fc2.com/blog-entry-2.html?sp
皆様は風俗業にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
きっと、
・汚らわしい
・卑しい
・性を売り物にして儲ける
・社会的底辺
・ヤクザ
色々あると思いますが、ざっとこんなところではないでしょうか。
おそらく、半分以上当たっています。いや、9割方正解ですw
しかし、私はちょっと違っていて、この業界に対してポジティブな感情があります。それは、後編にて詳しく触れることにします。
女性の方だと、当事者以外は全く無関係で、内部のことを知らない方も多いのではないでしょうか。男性だと、社会人の方であれば未婚、既婚を問わず一度くらいは客としてお世話になったことがあるのではないでしょうか。あくまで推測ですが。
風俗の黒服として働くこととなった経緯
私は、二度、大学に行っているのですが、最初は大阪の国立大学に入学しました。元々、中学時代にホームステイに行ったり、高校でアメリカに留学したりと海外に興味がありました。大学に入学すると、海外旅行代金を貯めるため、すぐに割りの良いアルバイトを探し始めました。
私の生まれ育った田舎のものと違い、何種類もの分厚い求人誌を、コンビニから当時の住まいである県民寮(学業のために私の地元から大阪方面に出てきた学生が入寮できるもの)にワクワクしながら持ち帰ったのを覚えています。
片っ端から捲っていくと、色んな仕事があり、時給も地元より100円以上も高い! それに深夜の時間帯の求人も多く、特に時給が高い! 興奮しました。
そんな感じで何冊目かの求人誌に差し掛かった時、今までの求人誌と少しデザインなどが異なることに気付きました。なんだろう、と思ってページを捲ると、キラキラしたお姉ちゃん達の写真がたくさん載っています。
「お試し入店 30000円保証!」
「入店祝い金10万円支給!」
「給料前借OK!」
「託児所あり」
「アリバイ会社あり」
「即入寮可!てぶらでOK!」
など、やたら給料が高く、待遇も良い。
まだ10代だった私は最初は訳が分かりませんでしたが、すぐに察しました。
あぁ、なるほど。「夜のお店専門か。じゃあ、女性向けかな。」と。
しかし、ページの下の方に目をやると、扱いは小さいですが、こうも書いてありました。
「男性スタッフ募集! 業種:キャバクラ」
お!これいいじゃん。キャバクラだったら変なことなさそうだし、お酒のこととか、接客のこととか色々学べて、時給も良いんちゃう? あ、時給1200円。いいじゃん!
「面接受けよう!」
なぜか今まで全くそういう世界と接点がなかったのにも関わらず、すぐに面接を受ける決意が固まりました。電話番号も書いていましたが、少し怖い気がしたので、とりあえず併記されていたメールアドレス宛にメールを送りました。深夜12時くらいでした。
すると、すぐにメールが返ってきました。
「ご連絡ありがとうございます。男性スタッフは絶賛募集中です。さっそくですが、明日面接を行いたいのですが、夕方5時くらいのお時間いかがですか?」
私は迷いました。まだ大学に入ったばっかりで、まだ授業にも8割くらいは出席していました。まぁでも夕方5時からであれば、3限の授業まで出席し、それから向かえば間に合う。よし、行こう。
「ありがとうございます。それでは明日はよろしくお願いいたします。」
そう、返信しました。
そして、面接を受ける
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翌日、待ち合わせの駅に着き、駅に着いたらかけると指定されていた携帯電話番号に電話をかけました。電話口で、「すぐに迎えに行きます。」と言われ、待っていました。すると、ものの2,3分ほどで金髪の短い髪をジェルでオールバックに固めた、肌の黒い男性がやってきました。年齢は、30手前くらいだろうか。
「umashikaさんですか?」
私は、ビビりながらも、「はい。」と答えると、その男性は「原田(仮名)と申します。よろしくお願いします。」と名を名乗り、付いて来るように言いました。
2,3分歩いた路上で止まりました。
「どうぞ、お入りください。」
私はお店か事務所のようなところで面接すると思っていたのですが、そこにはいかにもなイカツイ漆黒のベンツが停まっており、その中で面接するというとのことでしたw
連れ去られたらどうしよう、と良からぬことを考えながらも、中に入る私。
中に入ると、用意してきた履歴書を手渡しました。原田さんは目を通します。
「お前、大学に通っているのか?!?! それに英語検定準1級だと?」
と、かなり驚かれていました。大学の名前などはよく分からないらしく、ただ「大学に通っている」という事実に驚愕している様子でした。
それと、原田さんはあることに気付きました。
「お前、俺と誕生日一緒か!!! それに挨拶もちゃんとしていて礼儀正しいのう。こういう業界には珍しいタイプやw 採用!」
まだこちらからは何も言っていないのに、勝手に話を進めるなよ、と思いました。
「一応、学生なんで大学に行ったりしないといけませんし...」
「あぁ、だからアルバイト希望なのね。なるほど。うちさ、一応求人誌にはアルバイトのことも書いてはいるんだけど、男は会社の宝だからなるべく社員で働いて欲しいねん。アルバイトだと時給1000円だけど、社員だと最初から25万円スタートで金も貯まるで。まぁ、週に6回勤務やねんけどな。でも、1ヶ月に1回は週休2日や! 今時よぉ、TOYOTAとか日産とかの大企業でも大学まで出て大体20万円スタートやろ? うちやと大学なんて出ていなくとも、みんな25万からスタートや! それに昇進なんかも早いし、出来るやつはすぐ店長にもなれるし、そしたら60万から80万くらいは稼げる。良いと思わんか?」
こっちは「週3日からアルバイト可」という条件を見て応募し、それに大学に通っているという事情も今把握したはずなのに、わけのわからないセールストークを仕掛けて来て、それに社員になれと言いますw そのうえ、時給1200円と書いていたのに、嘘だったのかよ!と心の中で思いましたが、言えませんでした。
それに、私は当時、大学のシステムなどほとんど分かっていませんでした。でもやたら周りは「授業なんて全部でなくても単位はとれる。」などと言っていたような気もしたので、私は「まぁ、授業はそんなに出られなくてもお情けで単位くらいもらえるっしょ!」と甘い考えが浮かびました。
そして、「はい、やらせてください。」
と、勝手に口が動いていました。
そして、店内へ しかしそこはキャバクラではなかった
http://miaochang2.exblog.jp/20917281/
店内に入ると、事務室みたいなところに通されました。
何かうるさい音楽がガンガンかかっているのが聴こえます。あと、マイクで男性が「ハッスル」だの「フラワータイム」だの暗号のような言葉を言うのも聴こえます。
これが、キャバクラなんだろうか、何かおかしい。
待っていると、店長と名乗る若いさわやかなイケメンホスト風の男性が笑顔で現れました。
「Umashikaさんですか? 今何か出します。何が良いですか? お茶、コーラ、オレンジジュースがありますよ?」
「コーラを下さい。」
私は喉が渇いていたので、コーラを飲み干しました。
お代わりを薦められましたが、断りました。
そして、悪い予感は的中しました。
「Umashikaさん、私は店長の佐伯(仮名)と申します。本日は足元が悪い中お越し下さり、ありがとうございます。一応、Umashikaさんはキャバクラをご希望とのことでしたが、実はキャバクラは人手が足りているのですよ。しかし、Umashikaさんさえよければ、ここはピンサロなんですけど、是非働いていただきたいなぁと思うのですが。」
え?キャバクラじゃないの? そもそもピンサロって何?
私はピンサロがどういう店なのか知りませんでした。
「ピンサロって、何ですか?」
「え?ピンサロ知らないんですか? まぁ、大丈夫ですよ。基本的には、こうこうこうで、女の子が~✖✖✖して~、うんたらかんたらなお店です。」
※ピンサロについて詳しく知りたい方は、ググって下さい。
相変わらず、ニコニコして爽やかな笑顔で話す佐伯さん。
あ、これ風俗じゃないか! 騙された~と思いました。
しかし、まぁ私が男の人の相手をするわけではないし、あまりキャバクラも風俗も関係がないように思えてきました。
「やらせて下さい。」
ここでも、何故かそう口に出ました。
そして、接客スペースに案内されました。
トランス的な音楽がガンガンなっている。そして、店内はひたすら暗い。目が慣れるまで大変でした。
店内ではリスト(店員が音楽を流したり、マイクコールをしたり、会計をしたりするスペース)のスペースで、佐伯さんから、丁寧に部屋の構造とか、30分1セットで、小さな3方が囲まれたボックスのようなスペースで女の子が接客をしている旨などを説明されました。
すると、女の子が男性客の手を引いて出てきました。
なんと、接客が終わっているのに、スケスケの下着姿でした。
このようなお店に免疫のない10代の私は、直視出来ず、急に緊張してきました。
後編へ続く