戦時下の広島県呉市などを舞台に制作され、全国公開中のアニメ映画「この世界の片隅に」が、資金難を逆手にとった手法で異例のヒット作品となり反響を呼んでいる。インターネットを通じて広く資金を集めるクラウドファンディング(CF)で当初の資金を調達し、寄付してくれた人に映画の制作過程を公開。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散してもらうなどして観客数を伸ばし、ここまでの興行収入は8億円を突破した。呉市には観光客が殺到しているといい、地元の期待は高まっている。
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「心に響くストーリーで自然に涙があふれました」「精巧に表現された作品」
ツイッターなどSNSには、こうした観客の感想が続々と寄せられているという。
「この世界の片隅に」の11月12日の公開当初の上映館数は全国で63館。大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」の6分の1にすぎなかった。ところが、配給元の東京テアトルによると、観客動員が徐々に増え、いまや200館に達する勢いだ。
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