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都市コロブログ

このブログには、アニメやゲームなどのニュースや、趣味で書いた小説を載せています。

『亜人ちゃんは語りたい』一巻感想(ネタバレあり)

マンガ マンガ・ネタバレあり感想

 

 

 この感想記事は、ネタバレを含んでいます。


 来年にアニメ化されるので、原作に手を延ばしてみました。

 

 ジャンルは、表紙絵からも分かる通り学園物のコメディです。主人公が亜人(デミ)ちゃんたちに好かれる、というハーレム要素もあります。
 基本的には明るい感じで進行していきますが、僅かにシリアスな展開もありました。

 

 あまり暗い話を好まないという人や、絵柄が気に入ったという人にはオススメです。テンポもいいですし、殆ど不快な要素はありません。疲れた時に重宝する、癒し系の作品にもなるでしょう。
 逆に、デミちゃん達が現代の人間社会に適応できない葛藤や、実在する事で起こる様々な摩擦なんかを見たい、という人には向かないかもしれません。

 

 デミちゃん達は、同ジャンルの他作品よりも、かなり人間に近い存在です。その設定のために、作中で出きる事と出来ない事があります。
 「血を吸うだけなら、ただの女子高生と同じじゃん」という意見も、人に近過ぎる存在だからこそ出てくるものでしょうね。でも、吸血鬼物の作品みたいに凶悪な能力を持っていれば、普通の生活を送れなくなってしまいます。

 

 亜人関連の設定が、日常物として成り立たせるためだけに存在するものなのか否かは、二巻以降も読んでみないと分かりませんね。
 まだ一巻しか読んでいないので、次巻から設定を掘り下げていくのかもしれませんが。
 雪女の子に対する陰口なんかは、亜人以外の子にも起こりうる事ですし、もしかしたら比喩なのかもしれません。
 まぁ、普通の学園コメディが悪い訳ではないですし、難しいテーマとかなくてもいいかな、とも思うんですが(もちろん、あってもいいんですけど)。
 
 はっきりとした線や見やすい構図は、人気作だけあって流石の一言。
 特に印象的だったのは、表情の崩し方です。「感情的に表現するために、やり過ぎてしまった」という事もなく、ごく自然に普段とは違う顔つきへと変えています。
 背景がちょっとさみしいですが、キャラ絵の画力は高いと言えるでしょう。

 

 しかし、主人公の落ち着きっぷりが凄い。まだ二十代半ばなんですよねぇ、彼。二十年以上教鞭を取ったベテラン教師、という設定でも違和感がありませんw

 


 一巻は、各キャラの紹介回が終わった感じです。次巻にも十分期待がもてる内容だったので、購入を継続しようと思います。