はい、こんにちは。lifeです。
今回は私の好きな漫画家の1人である古屋兎丸先生の『幻覚ピカソ』の魅力を伝えていこうと思います。
ストーリー
絵を描くことが大好きな少年・葉村ヒカリは級友の千晶と共に事故に遭う。奇跡的に一命を取りとめた彼の前に死んだはずの千晶が現れ、生きるための条件を語りだした。ヒカリが手にした不思議な能力とは!?
(Amazonより引用)
少しネタバレになりますが、条件と能力について説明しておかなければ魅力を紹介しづらいため、説明させて頂きます。
条件→人助けをしなければ体が腐ってしまう
能力→絵にダイブできる(人の心の中が見える)
ストーリーとしてはありそうで展開も王道と言えるかもしれませんが、私はすごく楽しめました。それでは『幻覚ピカソ』の魅力は何なのかをまとめていきたいと思います。
『幻覚ピカソ』の魅力
アートという難しいテーマだが読みやすい
まずはこれ。普通「アート」というテーマは難しく、どうしても読みづらい作品となってしまいがちなのですが、『幻覚ピカソ』では”外から観る”のではなく、”中へ入る”ことにより分かりやすくしています。
また、コミカルな部分を入れることで読者にインターバルを与え、シリアスな部分とのメリハリをつけ、よりシリアスな部分への入り込みを容易にしています。
全3巻であるということもあり、本当にスラスラと読める作品となっています。
画力が本当に高すぎる
次はこれですね。1作品でも古屋先生の漫画を読んだことがある方なら分かると思うのですが、画力が半端じゃないです。
特に今作『幻覚ピカソ』ではアートがテーマというだけあり絵にも相当力が入っています。
本当に芸術、この絵は古屋先生しか描けないなと思いました。
深層心理を絵で表すってすごく難しいことだと思うのですが、本当に上手く表現されています。本当に漫画家の中でもトップクラスの画力だと思います。
感情移入がしやすい
次はこれですね。今作『幻覚ピカソ』では読者に感情移入させるため、2つの工夫がなされているなと感じました。
まず1つ目として深層心理を表したスケッチが初見では何を意味するのか分からないように描かれています。そのため、主人公たちがその謎を求め絵の中を彷徨う際に読者も一緒に謎解きが出来るという仕様になっています。
そして2つ目は設定を単純明快にしたことです。これにより読者が世界観を理解しやすくなり物語に入り込めたのかと思います。設定は冒頭で挙げた条件と能力以外は特にないため、ストーリーに集中することが出来、感情移入がしやすかったです。
まだ古屋先生の仕掛けはあるのかもしれませんが、私は2つしか見つけられませんでした。いずれにせよ、こういう細かい部分にまで力を入れている力作と言えます。
全3巻でまとまりが良い
次はこれですね。『幻覚ピカソ』は全3巻なのですが、本当に終わり方も綺麗でまとまっています。
珍しくジャンプ漫画の中ではまとまりが良いなと感じました(集英社の闇d...グサ
おそらくこれ以上続かせてしまうとグダッてしまい、これ以上短くても物足りなかったです。3巻というのは本当に丁度良いラインだったかと思います。
ラストに関してもあまり「否」の声は無く、個人的にも読了後は気持ちよかったです。
人によっては感動もするような終わり方だったと思います。
最初から最後までスピード感を保ったまま締めくくれた良作でした。
まとめ
はい、今回は古屋兎丸先生の『幻覚ピカソ』の魅力をまとめてみましたが、とりあえず言いたいことはこれだけです。
とりあえず、最高すぎるから読もう
少年漫画ながらバトル、アクションなど派手な描写がないため地味な作品として扱われがちな作品ではありますが本当に名作なので読んだことない方は一度読むことをオススメします。
ではでは、ぐっばいです。lifeさんでした。