中国国債:10年物は週間で09年以来の大幅な下げか-悪材料重なる
- 10年国債利回りは今週これまでに30bp上昇、09年1月以降で最大
- 中期的に見ても戻りを見込むのは難しい-豪コモンウェルス銀行
中国の10年物国債相場は週間ベースで2009年以来の大幅な下げとなりそうだ。米金融当局が発したタカ派的なコメントや人民元の下落圧力、流動性低下による影響が重なった。
10年国債利回りは今週これまでに30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.4%。09年1月以降では最大の上げとなっている。1年物の利回りは50bp上昇、5年物は27bp上がった。8年ぶり安値を付けた人民元は週間ベースで1カ月ぶりの大きな値下がりとなりそうだ。
中国債券相場の軟調は投資家を驚かせる形となり、交銀国際は一段と値下がりするリスクを指摘。豪コモンウェルス銀行は中期的に見ても戻りを見込むのは難しいと話す。米金融当局が引き締め加速を示唆したことで資金流出に弾みが付くとの懸念が広がり、15日には1営業日での利回り上昇としては過去最大を記録。だが、中国の債券市場はこの数週間、政府のレバレッジ(借り入れ)削減に向けた取り組みによる下押し圧力にさらされてきた。
BNPパリバの中国担当マーケット戦略責任者、クン・シャン氏(上海在勤)は「資本流出を踏まえると、国内市場の全般的な流動性は不安定だ」と分析。「中国人民銀行(中央銀行)がどのようにこの状況に対応するのかにかかってくるが、年末が近づき、人民元の下げ次第の面もあり、全体のトレンドは劇的には変わらないだろう」と述べた。
原題:China Bonds Set for Worst Week Since 2009 as Fed Adds to Stress(抜粋)
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