1. Twitterは、ユーザーが不快だと思うツイートを報告するフォームに、「誹謗中傷または差別している」という項目を新たに加えた。そんな中、日本語表記に誤訳があったとして、Twitter Japanが文章の一部を変更したことが11月30日、分かった。
項目は、日本時間の11月15日夜から順次、全世界で実装し、11月30日に文章の一部を変更した。
もともとTwitterにはルールがあり、「脅迫行為 (直接または間接)」「嫌がらせ」「特定の人種、性別、宗教などに対するヘイト行為」などの行為がある場合、ユーザーのアカウントが「一時的にロックまたは永久凍結されることがあります」としている。
Twitter Japanによると、日本を含め世界中の利用者から、新たに「誹謗中傷や差別」を指摘する項目を追加するリクエストがあった。協議を重ねた結果、新たな項目を加えることにした。
4. 英語での項目の表記はこうだ。
米国本社が記した英語の「orientation」をTwitter Japanは、「考え方」と訳していた。
すると、Twitter上で、複数のユーザーから「性的指向が正しく、誤訳ではないか」「ドイツ語では”性的指向”と訳している」と指摘するツイートがされた。
性的指向とは、どの性別を恋愛や性愛の対象としているか、ということだ。
5. なぜ「orientation」は、「考え方」ではなく、「性的指向」が訳として正しいのか。
Twitterが公表している「暴言や脅迫、差別的言動に対するTwitterのポリシー」には、こうある。
「特定の人種、性別、宗教などに対するヘイト行為: 人種、民族、出身地、信仰している宗教、性的指向、性別、性同一性、年齢、障碍、疾患を理由とした他者への暴力行為、直接的な攻撃、脅迫の助長を禁じます」
英文では「sexual orientation」と書かれており、ポリシーから考えると、報告フォームに書かれる表現は「性的指向」の方がより適切だ。
Twitterは、全ユーザーに、タイムライン上で流れるツイートが「人種、宗教、性別、性的指向などを誹謗中傷または差別している」だと感じたら、積極的に直接「報告」してもらうよう、呼びかけている。