米フィデリティ:アビゲイル・ジョンソン氏が会長職兼務へ-父の後継
- ネッド・ジョンソン会長は引退し、名誉会長に就任へ
- フィデリティはバンガードやブラックロックとの競争激化に直面
米投資信託会社フィデリテ ィ・インベストメンツは21日、アビゲイル・ジョンソン最高経営責任者(CEO)が父親でネッドの愛称で知られるエドワード・ジョンソン会長の後任に就くと発表した。バンガード・グループやブラックロックなどのライバル会社との間で運用資産や顧客の獲得競争が激化する中、アビゲイル氏はフィデリティの経営を全面的に担うことになる。
同社によると、アビゲイル氏(54)は12月上旬にネッド氏から会長職を引き継ぐ。2014年にCEOに就任したアビゲイル氏は会長職を兼務する。ネッド氏(86)は引退し、名誉会長となる。
フィデリティは2兆1000億ドル(約232兆円)の運用資産を持つが、投信業界最大手のバンガードなど低コストのインデックス投信を提供する同業他社に市場シェアを奪われている。10年に運用資産で米最大の投信会社の座から転落したフィデリティは預かり資産の拡大を目指しているものの、アクティブ運用のファンドよりもインデックス投信など低コストのパッシブ運用商品が好まれる業界のトレンドに直面している。
モーニングスターによると、アクティブ運用の株式投信は今年1-10月期に2877億ドルの資金純流出となった一方、パッシブ運用ファンドは1231億ドルの純流入となった。フィデリティでも同様の傾向が見られ、アクティブ・ファンドは433億ドルの純減に対し、パッシブ・ファンドは288億ドルの純増だった。
原題:Fidelity Says Abigail Johnson to Succeed Father as Chairman (2)(抜粋)
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