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十三駅にホームドア設置へ 関西大手私鉄で初

 視覚障害者のホーム転落事故が相次ぐ中、阪急電鉄は十三駅(大阪市淀川区)に転落防止のホームドアを整備する検討を始めた。整備が実現すれば、関西の大手私鉄としては初となる。阪急は今後、乗降客の多い他の駅にもホームドアを整備する考えだ。

     神戸、宝塚、京都各線が乗り入れる十三駅の乗降客数は約7万4600人(平日1日当たり)で、阪急の駅では5番目に多い。最多は梅田駅だが、十三駅は乗り換え客も多く、ホームに入ってくる電車の速度が梅田駅より速いことから、ホームドアの整備が必要と判断した。4面あるホームのうち、複数のホームに整備される見通しで、整備費用は10億円前後。2020年前後の完成を目指す。

     今年8月に東京メトロ銀座線青山一丁目駅(東京都港区)、10月に近鉄大阪線河内国分駅(大阪府柏原市)で視覚障害者の男性がホームから転落し、列車にはねられ死亡した。阪急でも昨年3月、同様の事故が発生。宝塚線服部天神駅(大阪府豊中市)のホームを白杖(はくじょう)を使って歩いていたしんきゅう師の男性(当時64歳)が線路に落ち、列車にはねられ亡くなった。視覚障害者に限らず、飲酒による酩酊(めいてい)や急病が理由の転落も多い。

     ホームドアは1駅当たり数億~十数億円のコストがかかり、扉の数や位置など車両規格の問題から整備が遅れている。国土交通省によると、1日に3000人以上が利用する全国約3500駅のうち、ホームドア設置駅は2割弱の665駅となっている。

     大阪市営地下鉄は06年の開業当初から全11駅に設置している今里筋線のほか、長堀鶴見緑地線(17駅)や千日前線(14駅)の全駅で整備が進んでいる。一方、JR西日本は在来線で5駅にとどまるなど、鉄道各社で対応が分かれている。【千脇康平】

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