筑前町の農地に登場した約7メートルのわらで作ったシン・ゴジラ=2016年11月2日、勝野昭龍撮影
福岡県筑前町に展示されているわらで作った「シン・ゴジラ」のLED(発光ダイオード)点灯が中止となった。東京・明治神宮外苑で展示物が燃え、幼稚園児が死亡した火災を受けたもので、燃えやすいわらを使用していることなどを考慮した。全体像を照らすライトアップは実施する。町では来場者や周囲の安全を第一に考えた措置とし、理解を求めている。
わらの「シン・ゴジラ」は、同町の「ど~んとかがし祭」の一環で製作された。会場の安の里公園近くの農地に展示されており、高さ約7メートル、全長約10メートル。公開が始まった1日からは、夜になるとゴジラの目、口、胸元、しっぽがLEDによって光り、ゴジラ像全体もライトアップされていた。
筑前町の企画課によると、ゴジラ内部のLEDで発火点(260度)を超えるほどの高熱にはならないと考えられるが、周囲の素材は燃えやすいわらを使用していることと、電気配線を使用している以上、絶対に問題がないとは言い切れないとして、ゴジラ内部のLED点灯の中止を決めたという。
今後、LED点灯中止を広く周知していく予定で、来場する際は、町のホームページなどで確認してほしいとしたうえで、ゴジラ像全体のライトアップは通常通り実施しているので、ぜひ足を運んでほしいと呼びかけている。
筑前町の「シン・ゴジラ」のライトアップは12日まで。【江刺弘子】