僕はこの作品が大嫌いです。
ましてや、賞賛するヤツはもっと嫌いです。
だから、この映画についてはラストシーンらへんまでももれなくネタバレした上で感想を書きます。
中でも、「ラストが気に入った」というやつが僕は大嫌いで、そいつらに一言言わないと気がすまない。からラストすらガンガンネタバレしていきます。
あらすじ
結論から言うと…現代っ子には普通のお話です。
就活浪人した主人公が、すぐに内定する子、内定が出なくて自己嫌悪・自己否定に走る人と就活をして…という話。
あるいは、学生時代を終えることで家庭の事情に巻き込まれたり、学生時代にやっていたことに見切りをつけようとしたり、学生時代にしてたことに結果を求められ始めたり…そういう話。
そんな登場人物達を見ながら、主人公はTwitterの裏アカウントに「何者」と名づけて、周囲の勘違い君、勘違いちゃん達の行動をツラツラと書きなぐっていた。
…それが、ラストにバレてしまい、バレたくない人達にもバレていることがはっかくして主人公が号泣する。
という主人公がアホなだけの話。
それを「闇が深い」と言ってるネットに俺がキレてる。
何者なんか闇だったら俺は暗黒大魔神かなんかじゃねーかよ、バカ!!
俺ですか?
バレたら困る裏アカなしで、表のアカウントに悪口や角が立つこと書きまくって友情を自分から何度もクラッシュしてるよ?
そのせいで、お仕事が貰いづらくなったり、炎上したりしてるから俺は「ネットに闇を書き込むこと」の表も裏も知り尽くした人間だから、アレを闇とか言ってる人間がぬるく感じてしょうがないんだよね〜♨
その俺から見ても、アカウントを裏側にすることが愚かな理由…ガードを甘くしちゃいけない理由、むやみにリア友とネットで繋がっちゃいけない理由をことごとく説明してくれているいいケーススタディーだとは思うよ?
だけど…それを見て「闇が深い」「ぞっとした」「強く揺さぶられた」なんてちっとも思えないんだわ〜。
それこそ、岡田斗司夫の裏アカウント騒動みたいに、実際に「被害者」がいたわけでないし、乙武洋匡さんみたいに実際のお店(企業)の評判を左右したわけでもない。
何者なんて、ただの悪口。誰も大きな損も危害も被ってないただの仲違い。
そんなの本当に闇だと思ってる人がいる事自体が僕にはアホらしくてしょうがない!
…なんで、俺がこんなにブチ切れてるかというと、この作品を闇だの刺さるだの言ってる人の中に、「嘘だろ!?」って言いたくなるような人がいたからですよ…。
例えば、この人とかね。
「何者」興味深く観てきました。
— 緒方恵美@緒方会&Live「禊」 (@Megumi_Ogata) 2016年10月15日
年代・柔軟性により賛否両論分かれそう。でも「現在就活中」「就活で苦労した」「Twitter裏アカ持ち」「ツイ廃」のどれかにひっかかる人で、見終わった後「心が痛かったけど、強く揺さぶられた」と思えた人には、大きく変われるきっかけになるかも。オススメ。 pic.twitter.com/fvN00Bm92q
言わなくてもわかると思うけど、この人はエヴァンゲリオンシリーズの主人公である「碇シンジの中の人」なんですよ...。
僕自身が病んでる時にエヴァを見てすごく励まされた人間だから、エヴァほどきちっとした闇…就活とか友達がどうだとかそんなつまんない闇じゃなくて、一生涯付きまとうだけの闇を繊細に演じてみせた人ですよ!!
そんな人にこんな映画をおすすめされたくなかったから…個人的に凹んでる。
ただし、このツイートが全部悪いかというとそれは違う。
凹んだと同時に、1ツイートながらこの映画がどういう映画かをきちんと説明されているツイートだとも思う。さすがは人に感情や声を伝えるお仕事をしているだけのことはある。
若い子よりもむしろ、中高年が見た方が刺さるかもしれない…。
緒方恵美さんのツイートに「年代・柔軟性によって賛否が分かれそう」という言葉があったが…年代によって評価が分かれる映画であることは確かだと思う。
それこそ、緒方恵美さんなんか私の親世代の人間だから…若い頃にはネットもケータイもなかったんですよ。
極端な言い方をすれば、「ファミコンが発売された時にまだ学生してた人」ですよ?ネットがない・パソコンがないどころかまずゲーム機が出たばっかりとかそういう時期の世代ですよ?
そんな時代の人に「裏垢で友達の悪口を言う根暗男」が同級生にいることなんか想像できるはずがないんだよ。
マルサの女に出てきた肩掛けバッグみたいな携帯電話を見てレトロだと思ったけど、その時期には大人だった人には学校の裏サイトがどうとか、フラッシュ倉庫がどうとか言われて思春期を過ごしてきた俺らの世代とセンスが合わないのは当たり前。
現代っ子の僕にはスケバンが都市伝説にしか思えないのと似たようなもん。
またブルマが消えた世代だから、ブルマの良さがそもそもわかんない悲しい世代さ。
そして、もっと致命的なことを言えば、緒方恵美さんの同年代の人が大学を普通に卒業しても、今のような喪服っぽい服を着て就活するようなことがまずそもそもなかったわけですよ!(※女性のリクルートスーツが黒一択になったのは2004年。80年代-00年代『JJ』におけるリクルートスーツの変遷 を見てもらうと、80年代・90年代はまだまだスーツの色は自由だったみたい)
「ルサンチマン乙」と言われることを承知で言えば、そもそもバブル真っ只中だから同じ就活があったとしても…きっと「何者」みたいな人ほぼ見かけなかっただろうね。
ちなみに、原作者の朝井リョウくんは89年生まれ。僕も同い年です。
で、彼も僕も現役合格者だから…彼と僕が就活した時期は一緒。
…だから、わかるんだよ。
リーマン・ショックと東日本大震災と戦後最低と言われた菅直人政権下での終わりの見えない就活と、社会と同化する虚しさがね!!
フィクションの世界みたいな闇を、俺も朝井リョウも見てるんだよ!
やっこさんはまだいいさ。
地方の学校から早稲田入ったドエリート様でかつ、在学中に作家としてもう「桐島部活やめるってよ」でけっこうな成功を収めてたからつぶしも効くし、そもそも内定だって普通の学生に比べて取りやすかっただろう。
癪にはさわるが、それはやっこさんの努力と才能で勝ち取った権利なんだから、そこに対する妬みはないよ。
と同時に、僕はやっこさんと同じ世代だから…この人が描いたものをわかりすぎてしまうから
「そんな奴どこにでもいるじゃん」
「在学中に気づいたのはすごいけど、そんなもん生きてたらいつか学ぶことじゃん」「作家と言えるほど、すごいことに気づいたわけでもなんでもなく、ありふれたことを手早く的確に表現しているだけじゃん」
としか、思えない。
…これが、「桐島部活やめるってよ」だと、演出の力で「すごい映画かも」と思わせてくれたんだが…「何者」はありのまま過ぎて、かえって当たり前すぎて…ダメだった。
だって、あいつらそのまんま俺なんだもん。
同年代の天才が、自身の小説を再び映画化して中田ヤスタカとコラボしてるその頃、俺がやってることなんか地道に地道にネットの片隅でネット民しか見ないようなブログを「拙いなりに作り続ける」ことですよ。
昨日、日本一になった日本ハムの四番打者「中田翔」も俺と同じ歳だけど…俺の書いた記事が、日本中に見られることなんか1回もないよ…。
せいぜい、スタジアム満席と同じぐらいのアクセス数がブログを5年間やって…5回ほど。
そう考えると、俺は作中に出てきた
「ヘタクソな演劇を就活もせずに続けている人」でもあるし、
「アピールしようアピールしようと何もない自分をべらべらとしゃべるイタイ女」と変わらないし、
「斜に構えて、ネットに他人の醜態を書きまくるわりに自分は何もできてないし、できないと思い込むことで逃げようとしてる主人公」でもある。
このブログの大したことなさを自覚しているという意味では「内定もらってすごいね。と言われても実感も何者かになれた気になれない友達」でもあるのかな?
俺が俺の闇を何等分かに切ってなおかつ人々が見られる程度のサイズにしたそれらを見て「闇が深いね」なんて思えるわけないだろう。
登場人物3人とか4人ぐらいの闇を全部携えて、醜態を晒しながら生きているんだからあれが闇が深いとか思えないんですよ。
「共感」はしましたよ?
でも…「闇」ではないんだよ。
さぁ、あなたは何人のあなたの闇の姿を見るでしょうか?
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おくすりいっぱい飲みたいな*人生まるごとエスケープしたいの☆
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