どうも、アートディレクターのhashiken(@conteanime)です。
絵を描き始めの頃ってきっと色々なことにつまずくと思います、楽しく描けていればいいですが悩みだすとなかなか机にむかうのも億劫になっちゃったり・・・してないですか?
今回は初心者の頃に絵の上達につながりそうなコツ、をもうありったけまとめてみました。
絵が上達する過程では、どうしても必要になる心構えや練習があります。人によって合う合わないはあると思いますが、まだ取り入れていない部分などあったら是非参考にしてみてください。
この記事が、あなたが絵を描く上での悩みの解消に少しでも役立てば嬉しいです。
・・・もしそれ以前に絵がどうにもならずに困ってる場合は、絵が下手と悩む人にありがちな特徴と上達法をプロ目線で解説!の記事がヒントになるかもしれません。
目次
絵はいつでも、【考えながら描く】!

現役アートディレクターおすすめの絵が上手くなる方法とはコレだ!という記事でも詳しくまとめましたが、絵をただ漠然と描くのか・・・物の構造や線の繋がりに理屈を見出そうと考えながら描くかでその後の成長は全く変わってきます。
これをしないままだと、絵の上達はすごく遅くなってしまいます。
早く絵が上達するために必要な行動&心構え

基本的なことから応用まで色々まとめてみました、もしこれまでやってなかったことがあれば少しずつでも取り入れてみて下さい。
作画の資料を駆使する
わからないものは目の前のパソコンやスマホですぐに調べましょう。資料を参考にすることは、絵に説得力をもたせます。適当に済ませてしまうと適当な絵にしか仕上がりません。
調べるクセは一生の財産になります、時間を惜しまず必要な資料を探して活用して下さい。
大と小を使い分ける
1つのキャラクターを描く時、すべての部分において同一の描き込みを行うと見た目にも息苦しい印象になります。
線が少なくていいところ、細かく描き込むところなどメリハリを付けていきましょう。
近くで凝視しすぎるとバランスを見失いがちなので、時々絵から目を遠ざけて確認するのが有効です。
妄想力は日々鍛えていく
絵やイラスト・漫画などには【妄想】のパワーが欠かせません。情念のこもった絵には、自然と人も惹きつけられるものです。
逆に念が込められていない絵は、人の記憶に何の印象も残してくれません。日頃の生活から常に妄想力を養い、自分の絵に取り入れていきましょう。
なるべく毎回違った構図の絵を描いていく
つい最近書いた、絵を描く構図に悩むなら不足要素を見つけてつぶして行こう!の記事にも詳しいですが、得意だと自分が思った構図ばかり描いてても画力は成長しません。
描けるようになった構図はそれでひとまず充分と考え、描いたことのない構図での絵を積極的に描いていきましょう。その蓄積の差で、あなたの絵の世界の広がりは全く変わってくるはずです。
構造について正確な知識を得る本を読んでいく
人体や動物の形状、機械の構成などモノの構造にはなんらかの理屈が存在しています。構造を正しく理解すると、結果的に絵の良さに反映されていくことは案外多いものです。
習得した知識によって自分の絵の質が一段引き上げられると思って、適切な資料を使って正しい構造を理解していきましょう。
デフォルメは最後でいい
上と関連しますが基本的な知識を持った上でデフォルメをするか何も知らずに行うかは、全く異なる結果に繋がります。ピカソじゃないですが、まず正当な方向性を学びあとで崩していくようにしましょう。
正確な知識のないデフォルメは結構見透かされます、薄っぺらい印象をもたれてしまう可能性さえあります。
自分の絵の魅力を自覚する
少し絵に描き慣れてくると、きっと自分の絵の良さが見えてきます。目の描き方や、ポージングや、デフォルメ・・・などなど。
もしかしたらあなた自身の絵の武器として効果的に活用できる要素かもしれません。センスってやつです。おごらず、でも程々に自信も持ちながら得意分野も意識しつつ進めていきましょう。
素直な視野を持ち続けよう
ただ、それでは周りもアドバイスをしなくなりますし狭い世界で終わってしまいがちです。
成長を続けたいなら、素直に人の意見を聞ける姿勢と人からのアドバイスを前向きに活かせる柔軟性を大事にしましょう。
自分の中でのライバルを作る
切磋琢磨し合える相手がいるのは大変有効です。お互いに意見が言い合えるなら申し分なしです。
今だと、ネット上のオンラインサロンなどで絵について色々語れる仲間と知り合えることもあるでしょうし積極的に活用しましょう。
物量をこなせば画力に底力がついてくる

当然【考えながら描く】ことが根底に必要ですが、そのうえで量をこなすのもとても重要です。
経験値を早く積めるかどうかは、画力アップのスピードさえ左右します。絵の初心者のときに、数をひたすらこなす時期は一度経験しておくべきでしょう。
机に向かう時間だけは誰にも負けないと言えるか?
誰よりも長い時間、絵に取り組んでるかどうかの姿勢を意識してみましょう。
自分が机から離れてる間も、ライバルはカリカリと集中してるかもしれません。あなたがゲームしている時に、ライバルは構造を理解しようと専門書を読んでるかもしれません。
本気で上達したい時には、自分を追い込む姿勢も必要だったりします。
自分を甘やかすのは簡単です、どれだけ自分に厳しく出来るかどうかが成長の分かれ目です。
苦手な部分は集中して描きまくってさっさと慣れてしまおう
手だったり足だったり、アオリやフカンの構図だったり・・・絵を描いていて苦手だなと感じる部分は人ぞれぞれにあるものです。
対処法は、構造をしっかり考えながら量を描いて慣れる、それ以外ありません。
一日3時間をノルマにすればひと月で90時間、1年なら1000時間を超えます。ダラダラ描いては意味がないですが、描きまくった事実はきっとあなたのその後の自信にもつながっていくはずです。
上手いと思う作家の絵の技術を盗み自分流に変えていこう

好きだと思う作家のスキルはどんどん真似して自分のものにしていきましょう。どんな売れっ子作家でも最初は誰かのマネから入っています、まったく遠慮する必要はありません。
複数の作家の模写をしていこう
模写は絵の上達に有効ですが、せっかくやるなら最低でも好きな作家を三人くらい選んだうえで行いましょう。
絵柄の違うタイプの模写をしていくことで、あなたの中に様々な絵の切り口が蓄積されていきます。一つの人の絵柄に偏ることも防げるのでおすすめです。
最初はパクリになって構わないんだと割り切る
複数の作家をモチーフにすれば特定のパクリになることは少なく出来ますが、仮に誰かの影響が強く出たとしても最初はあまり気にする必要はありません。描き続けていけば気付いたときには変わってます。
まず最初は自分の画力を1から1.1に上げることを優先して、割り切って描いていきましょう。頭でしっかり考えつつ大量の数をこなしていくことこそが重要です。
最終的には、パクリでない自分の絵を模索&構築していく
模写自体に慣れてくると、徐々に自分の絵の方向性が見えてくるはずです。複数の作家を元にしていればどれか1つに傾倒することも少ないでしょうし、次第に自分の絵柄や目指す方向性も固まってくると思います。
そこからはあなた独自のエッセンスも積極的に探求していきましょう。
あえて、『流行り』を追いかけていく
プロを目指すわけじゃなければそこまで気にしなくてもいいですが、個人的な絵をブログや趣味で使う場合でも古臭い絵よりは今通用する絵柄であるに越したことはありません。
とはいえ別にキライな絵柄に寄せていく必要はないですが、うっすらとでも最近流行りの漫画やアニメを頭の片隅で意識しながら描いていくのは有効でしょう。
イラストが上手くなるツールなど

ある程度描けるようになってくると、道具や環境にも興味が湧いてくると思います。
何きっかけで絵の力が上昇するかなんて誰にもわからないので、なるべくなんでも受け入れる度量であれこれダメモトで試してみるのがいいでしょう。
デッサン人形
昔からある素朴なタイプや、最近だとスタイルも良くなり動かせる部分も増えたものなどあります。
デッサン人形も資料の一種として、構図に悩んだらどんどん使いましょう。描き慣れていけば自然と使用頻度は減っていきますが、必要に応じて有効に使えばいいと思います。確認するための物差しのような感覚で使ってもいいでしょう。
人気書籍の活用
絵の描き方、背景・色、ペイントソフトなどジャンルごとに売れ線のものがあります。直感や好き嫌いで買ってもいいですが、口コミを信じてみるのも面白いかもしれません。
アプリ
絵の仕上げや、描く時の補助的な役割を果たすアプリも今は数多くあります。使い方によっては有料のペイントソフトより役に立つものさえあるので、興味があったら
2016スマホ用お絵描きアプリ48選!イラストは手元で描く時代?
・・・などの記事を参考に探してみて下さい。
アナログとデジタル
『デジタルに進む前にアナログでデッサンをしっかりやったほうがいい!』・・・と言う人も中にはいます。
ただ、アナログの芸術家になるわけじゃないなら最初からデジタルで全然いいでしょうというのが当サイトの考えです。
もしそのあたりで悩んでいたら、
デジタルで絵を描くぞ!でも初心者はアナログで上達してからのがいいの?
初心者がデジタルで絵を描く時まずおさえるポイントとコツはここ!
絵の初心者こそデジタルでイラストを描くメリットをちゃんと知っておこう!
・・・あたりの記事を参考に考えてみて下さい。
そもそもデジタルも結局絵を描く道具(ツール)の一種に過ぎないんで、別に深く考える必要はないんです。
使いたきゃ使えばいいし、使いたくないなら使わなきゃ良いってだけのものです。
デジタル絵の三種の神器①パソコン
もしパソコンを買う時にスペックで悩んだら、初心者も安心!パソコンで絵を描く時のPCスペックの選び方に詳しくまとめてるんで参考にして下さい。
こだわって買いたい場合は、電気店でメーカーの正規品を買うんじゃなくドスパラなどでBTOパソコンという選択もぜひ検討してみましょう。
ある程度範囲を絞ってくれた選択肢の中から、予算に合わせてパーツごとに選べるんで初心者にも案外使い勝手はいいと思います。
デジタル絵の三種の神器②ペンタブ(ペンタブレット)
アナログの鉛筆・ノートの代わりがペンタブです。慣れるまでに多少時間はかかりますが、慣れたら手放せません。
初心者におすすめなペンタブレットの選び方をプロが詳しく解説!にも選び方のコツは詳しく書いてますが、初めてなら下のような1万円前後のWACOM社製品を買えば問題ないでしょう。
余談ですが、会社で絵を描く仕事をしてる人たちは圧倒的に↓です。ただ、2万5千くらいするので無理に買う必要もないでしょう。どうしてもこだわりたい人か、プロも目指したい場合だけおすすめします。
デジタル絵の三種の神器③ペイントソフト
PCで絵を描く!多くのプロがおすすめする有料ペイントソフトBEST3で、プロが使う有料ペイントソフトの話を詳しく書きましたが、プロが多く使うということはそれだけネット上にマニュアル記事も溢れているということです。
ちなみに当サイトでは、SAIかCLIP STUDIOの無料体験版から試すことを推奨しています。
余談)絵の上達に有効だと言われがちなものについての個人的見解

おしまいに、様々なブログなどで取り上げられている絵の上達に役立ちそうなものへの意見をまとめておきます。
映画を見る
基本的なことですが、キャラの見せ方、心情風景や構図・レイアウト、漫画やアニメにおけるシーンのつなぎや場面転換など映画から学べることはとにかく多いです。
アニメもいいですが、勉強するなら実写映画から学んだほうが結果的に幅広く学べると思います。
インプットを増やさないとアウトプットはなかなか増えていきません。
絵を描く、上達するためには世の中で無益なものなどないと言っていいと思うので日々の生活全てから吸収できると考え貪欲に色々なものを見て、体験していきましょう。
◯(マル)を描きまくる
ひたすらに◯(丸)を描いていくことで絵が上手くなる・・・という説があります。
これで絵が上手くなるなら苦労しないでしょうが、丸ばっかり描いててもテンションは上がらないしやるとしてもほどほどでいいでしょう。
30秒ドローイング
現役アートディレクターおすすめの絵が上手くなる方法とはコレだ!の記事でも言及しましたが、時間に追いやられるだけで実はそれほど技術が蓄積されていかない代表例と感じます。
即効性が少ないというか、考えながらやれる余地が少ないのでなんとなくやったという満足感だけを得て実はあとには何も残らない・・・ように感じます。
スクラップブックを作る
苦手なパーツだったり、好きな作家の印象的な画像を集めて保存しておく行為は今やスクラップというよりはネットで集めてフォルダに保存って感じですかね。
資料として使うには全然いいと思いますが、トレースの温床になりやすい状況でもあるんで注意しながら活用しましょう
人と意見を出し合う
上の方でオンラインサロンの話を少し書きましたが、建設的な意見が言い合える相手がいることはあなたの成長をかなり早くします。
逆に、一切褒めることもせずマイナス面ばかり言ってくる相手は百害あって一利なしなのでイチイチ意見を聞くのは速攻やめましょう。
批判以上に人をちゃんと褒められる相手を選んでください、自分のモチベーションを高く保てる相手と積極的に付き合っていきましょう。
早く描く、遅く描く
普段よりもスピードを上げて描いてみる、
逆に普段よりも時間を長く取って描いてみる。
絵を描く環境に変化を加えることは、絵を描く行為自体にも新たな刺激を与えてくれるので有効です。頑張って練習しているとどうしてもマンネリに陥るので、色々工夫して環境を構築していきましょう。
目標を持とう!
絵を描いていった先にある目標を持とう!
・・・という、ごくごくシンプルな話です。
趣味でも、例えばビジネスに活用する場合でもいいんですが、将来の用途が見えると目標に辿り着くための道筋も立てやすくなります。
漠然と描いてるだけじゃどうしても成長は遅くなり、モチベーションも保てないことが出てきます。ぜひ自分ならではの目標を見つけて、絵を楽しんでいって下さい。
さいごに、

今回はポイントごとに重要な要素を端的にまとめてみました。絵を描いていて困ったときの辞書代わりに役立ててもらえたらと思います。
また、もしこれからデジタルで絵を始めたいけど取っ掛かりがわからないなどの場合は【コンテアニメ工房】特製E-book(無料)も参考になるので、是非下のボタンからダウンロードしてみて下さい。
とにかく、絵は楽しみながら描きましょう。プロになるわけじゃないなら、なおさらそれが一番大事です。
そして、自分の活用したい場面で絵の力をどんどん活用していってくださいね♪
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