伊吹早織、吉田貴司、山下裕志
2016年10月26日12時14分
宇都宮市の連続爆発事件で、栗原敏勝容疑者(72)は家庭の悩みを遺書に記して死亡した。本人のものとみられるブログには、離婚裁判でもめた妻子を責め立て、自分を裁判の被害者とする文章が書かれていた。だが裁判記録からは、日常的に家族へ暴力を振るう対照的な姿が浮かび上がる。
栗原容疑者は23日、宇都宮市の宇都宮城址(じょうし)公園のベンチで爆発物を破裂させ、周囲の3人にけがをさせた疑いがあり、栃木県警は殺人未遂事件として捜査している。右足の靴下に挟まれていた遺書には「命を絶ってつぐないます」という文言のほか、離婚裁判で判決を出した裁判官への批判などが書かれていたという。
裁判記録によると、栗原容疑者は1999年に自衛隊を退職。2012年に妻から離婚と慰謝料を求める裁判を起こされた。宇都宮家裁は離婚を認め、約1070万円の支払いを命じる判決が確定した。
「国家による冤罪(えんざい)…
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朝日新聞社会部