みなさんはお部屋の整理、できていますか?
キッチン、下駄箱、クローゼットなど、掃除まではできていても、モノが乱雑に入れられて使いづらくなっていたり、散らかったりしていないでしょうか。
「仕事が忙しいから手をつけられない」
「余裕がないからできない」
という方、多いかと思います。
しかし、それは逆かもしれません。
お部屋の整理をすると、探しものをする時間が減り余裕をもって仕事に行ける。
帰ったときにお部屋が整理されていると、心に余裕ができ頭も整理され、効率が上がる。
この連載では、「忙しくて整理ができない」という方のお部屋を、整理収納のプロ、村上直子さんに実際に整理していただきます。
連載第1弾は、新米美容師のYさんのお部屋。
狭いキッチン、モノが詰め込まれた押入れなど、一人暮らしで陥りがちな問題が山積みです。
* * *
今回の相談者のプロフィール
Yさん(21歳女性)
美容専門学校を卒業後、神奈川県のヘアサロンに就職。通勤のため、実家から現在の部屋に1年半ほど前に引っ越し、一人暮らしを始めました。しかし、実家が大好きなYさん。最近では落ち着いてきているものの、引っ越した当初は、休みのたびに電車で1時間半ほどの距離にある実家に帰り、そのたびに実家から“いつか使うかもしれない”モノを持ってきてしまい、どんどん部屋にあるモノが増えていきました。
まだ美容師としては新米なので、ヘアサロンの営業が終わった後も終電近くまで練習。休みの日もトレーニングに参加することが多いため、家にいる時間が短く、趣味の料理にもなかなか手がつけられません。
今回のお家
全体的にモノが多いお部屋です。なおかつモノの定位置が決まってないので、探し物が多くなり、ないと思い購入してさらにモノが増えるという悪循環ができてしまっています。
オープン収納はモノが置きやすいのですが、その分置き場所が広がりやすく、かつそれぞれのスペースに雑多に詰め込まれてしまっているため、収納として機能していません。
ベッドがベランダへの窓を塞ぐように設置してあるため、洗濯物を干すためのベランダに出るのにベッドをまたがなければなりません。日々の洗濯が大変な作業になってしまい、布団も汚れやすい環境になってしまっています。
ベッド下の引き出しは、本来見渡しやすい収納のはずですが、通常使わない書類や帽子の隠し場所になってしまっており、使える状態ではありません。
よく使うモノを整理し、見渡して在庫量が確認できるような収納にしましょう。
くつろぎスペース、食事スペース、朝の支度をするスペースなど、場所が目的によって分けられていないため、気持ちが落ち着きづらいのではないでしょうか。
美容師さんなので、髪型やお化粧をするスペースを作り、楽しく仕事に行ける状態を作ります。
帰ってからくつろいでもらうため、TV周りはすっきりさせ、ベッドは布団としてだけではなく、ソファーのような感覚で使えるファブリックをご提案します。
押入れが比較的大きいタイプのお部屋ですが、棚などがないためモノが重なり、下に何があるかわからなくなっています。
左下部分にヨガマットや大きな健康器具が置かれているせいで、押入れの扉が開閉しづらく、収納が使えていない状態です。
また下段に置かれているダンボールは、中身が分からないためなにを持っているか忘れやすくなってしまっています。
このスペースにはリビングに出てしまっていた衣類を収納します。ここをうまく利用することで、リビングスペースをすっきりとさせましょう。
コンロの上部分はワイヤーネットで調味料や調理器具を吊るす形にしていますが、それぞれが高い位置にあり、手に取るのが大変です。
またコンロ上という場所柄、汚れやすく、火災の危険性も伴うので注意が必要です。油よけもあると便利そうですが、できれば火を使うときだけ使用するようにしたいですね。圧迫感がありますし、掃除がしにくくなります。
食器も、狭い食器棚にあふれて下のモノが取り出しづらそうです。
キッチンは、形やアイテムが多く整理しにくいですが、よく使うモノ、一緒に使うモノを考えてワンアクションで取れる収納にしましょう。また汚れやすいので、掃除をしやすいようにできる限りモノを出さないで良い収納にしたいですね。
もちろん、危険性がないことも大切です。
洗濯機の上のスペースは、玄関の前ということもあり、目隠しのカーテンをしています。しかしこのカーテン、突っ張り棒で固定しているため落ちやすく、また開けたときに幅を取ってしまうため、奥のモノが取り出しづらくなっています。
さらにタオルを入れている収納ケースが柔らかくクタクタになっていて、ケースとしての機能を果たせていません。
玄関横で生活感が出やすい場所だからこそ潔く、見せる収納を楽しみたいです。
収納ケースはサイズ感や見た目だけでなく、入れる小物や用途に合った材質、そして掃除しやすいかなども考えて選びましょう。色遣いを工夫することで、清潔感も出せます。
下駄箱の前に荷物や洗剤を置いてしまっているため、靴が取り出しにくくなっています。収納の前にモノを置かないシステムを作りましょう。
また、下駄箱の上に広いスペースがあるのですが、炊飯器やポット、日焼け止めやメガネなどが雑多に置かれ、活かしきれていません。
一人暮らしの場合、どうしても収納スペースが少ないので、棚などを使い高さをつけて、重ならない使いやすい収納を作りましょう。
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次回、キッチンの整理収納、実践編です。更新をお楽しみに!
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