本発表では私が2年間 Platform as a Service(以下PaaS)の開発と運用に関わった中で得た知見を共有します.PaaSについて知ることはインフラ/アプリケーションエンジニアそれぞれから見て以下のような利点があると考えています.
インフラエンジニア視点から見ると,自社内でPaaSのようなプラットホームを持つことは現在のクラウド環境を考えると,もしくは会社の規模などを考えるとあまり現実的ではないかもしれません.しかしPaaSまではいかなくても各チーム間で統一的なデプロイ機構を準備したい,もしくはDockerコンテナのデプロイ環境を整えたい,という要望は今後も多く想定されるでしょう.PaaSにはすでに長い歴史があります.デプロイなどの仕組みを自分で構築上でつまずくポイントはすべてPaaSが踏み抜いてきています(そもそもDockerはPaaSから登場した技術です).PaaSについて知ることは自身での実装のヒントになるでしょう.
アプリケーションエンジニア視点から見ると,PaaSのようなプラットフォームに自分のアプリケーションを動かすことは当たり前になっていると思います.その一方でプラットフォーム内部で何が起こっているのかを気にすることは少ないのではないでしょうか(それはPaaSの良いところでもあります).PaaSの内部でどのようなことが起こっているのかを知ることは,何か問題が起こったとき、チューニングを行うときによりクリアな視点をあたえてくれると思います.またPaaSの世界には12 Factor appをはじめとしたアーキテクチャー的なベストプラクティスも多く存在します.そのようなプラクティスを知ることはより良いアプリケーションの設計につながるでしょう.
これらの前提を踏まえ本発表では,まずPaaSにはどのようなコンポーネントがありどのように協調して動いているのか?という基礎の紹介から始めます.次に実際にプラットフォームを運用する上で問題になったこととそれをどのように解決したかについて紹介します.PaaSに特化しすぎず「PaaS的な考え方」をいかに一般の世界に応用するかという視点も与えることができればと思います.
(なお本発表では具体的なプロダクトとしてCloud Foundryを用いますが他のOSSのPaaS/CaaSもしくはCloudサービスとしても見れるようにしようと考えています)
レベル | 初級者 |
開始日時 | N/A |
セッション時間 | 30分 |
講演に使用される言語 | 日本語 |
スライド言語 | 英語 |
撮影許可 | 許可 |
録画許可 | 許可 |
素材利用許可 | 許可 |