2016-10-05 15:32:34
※本文中の数値は環境省による統計より引用
犬や猫を飼っている人、飼っていない人でも、行き場の無くなった彼らが殺処分されていることは知っていると思います。
ですが、その現状を知っている人は、実際どれぐらいなのでしょうか。
平成26年度の犬猫の殺処分数は101338匹。
うち犬が21539匹、猫が79745匹となっています。
一日になんと、270匹近くの犬猫たちが殺されていっているのが現実です。
保健所や愛護センターに引き取られた犬猫の総数は、平成26年度で151095匹。
驚く事にそのうち2割を超える数が、飼い主からの持ち込みとなっているのです。
その中には乳離れをしていない子犬の数8607匹、子猫が70491匹にも上ります。
環境省による調査結果による年間の犬猫殺処分数は毎年減ってきています。
平成16年度 394,799
平成17年度 365,301
平成18年度 341,316
平成19年度 299,316
平成20年度 276,212
平成21年度 229,832
平成22年度 204,693
平成23年度 174,742
平成24年度 161,847
平成25年度 128,241
平成26年度 101,338
しかし、それでもまだ多くの尊い命が毎日失われていっています。
殺処分の方法は、密閉された個室に二酸化炭素を流し込み、死亡させた後焼却処分にするというのが、日本では一般的な方法です。
二酸化炭素は、鎮痛作用や麻酔作用があり、安楽死として解釈されています。
しかし実際は安楽死とは程遠いのです。
二酸化炭素ばかり与えるということは呼吸が出来ず、結局は窒息死を意味するのです。
犬猫たちは、苦しみに悶えながら死んでいくのです。
長いときには10分以上も苦しみながら、殺されているんです。
二酸化炭素を使ったこの方法は、「コストがかからないから」という理由です。
獣医師による麻酔薬注射や薬剤投与による安楽死を用いる所も増えてきました。
しかし、ほとんどが二酸化炭素を使った方法で殺処分をおこなっているのです。
昔に比べ、犬猫を引き取る団体や、里親として犬猫を引き取る運動が掲げられるようになり、譲渡数、迷い猫や犬の返還数もかなり増えてきました。
それでも、引き取られた犬猫の総数から新しい家族を見つけたり、元の家族へ返される数は3割を切っています。
7割以上の犬猫達が、処分されていると言う事です。
特に猫の返還・譲渡は大変難しいのが現状です。
保健所などに引き取られた犬猫の保護期間は、3日~7日間ぐらいとされています。(自治体、都道府県による)
その間に引き取り手が無いか、飼い主が来ないかで運命が決まってしまうのです。
飼い主によって直接持ち込みが合った場合、即日殺処分されるのがほとんどです。
そしてこの短期保護期間の理由もまた、コストがかかるからという事情があるのです。
「罪のない犬猫たちを殺処分する保健所なんてひどい!」
保健所を目の敵にして、そういう声が聞こえてきそうですが、本当にそうでしょうか?
保健所に引き取られてくる2割以上は飼い主の手から。
「いらなくなったから」「面倒見切れないから」「引越し先に連れて行けないから」
そんな私達人間のエゴによって、捨てられていく犬猫たち。
野良犬として保護されている犬たちは、本来元々飼い犬であったものが捨てられ、野性化したと考える事が妥当だとされています。
中には野性の中で生まれた個体もいることでしょう。
その野生で生まれる原因を作ったのもまた、我々人間である事は間違いありません。
本当に考え直さなければいけないのは、そんな現状を作ってしまった、無責任な飼い主たちと、悪質なブリーダーたちなのです。
こんな厳しい現状の中、個人一人が出来る事はなんなのか。
ある団体を通して、一匹でも多くの犬猫を救う活動に、何らかの形で参加する事が可能です。
そんなグループのうち、殺処分ゼロを目指しているピースワンコジャパンの活動について、見ていきたいと思います。
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が、犬の保護・譲渡活動を主軸として運営する団体。
団体の目的は、「犬猫の殺処分をなくし、ペットと人間の真の共生を実現すること」です。
広島に本拠地を構え、「殺処分ゼロ」を願うグループ。
今までにも、団体や個人が保護活動を続け、殺処分の削減に取り組んできました。
ですが、日本全国にその流れを広めるインパクトのあるケースはなかなか見当たりませんでした。
「殺処分ゼロ」を願う人はたくさんいます。
ですが、「実際には不可能だ」とあきらめてしまう人が多いのも否めません。
そんな中、2011年度、犬猫総数の殺処分数が全国でワーストを記録した広島県。
PWJは「広島県の犬殺処分ゼロ1000日計画」を2013年秋から計画。
2016年4月以降、広島県の殺処分対象の犬全ての引取りを開始し、犬の「殺処分ゼロ」を今も更新中です。(2016年10月1日現在)
殺処分がなくなる可能性があることを示し、そのインパクトを活かし、東京オリンピックが開かれる2020年までに、全国の犬の殺処分ゼロを達成する事を目標に掲げています。
犬より繁殖力が強い猫の殺処分についても、他の保護団体と協力をすすめています。
将来的には、犬猫ともに殺処分ゼロを目指す、まさに動物達の救世主ともいえる団体です。
保護活動の中で、資金調達は大切な問題です。
ピースワンコ・ジャパンは、ふるさと納税のNPO指定寄付を活用。
2014年以降、全国の17,000人以上の人々から4億円以上の寄付をもらい、活用しています。
日本最大級のドッグランが3つもある。
傾斜を生かした直線50メートルの距離がある芝生のドッグランは、わんちゃんが思い切り走り回れる広さを確保。
木々の中を探検、五感を刺激する森のドッグラン。
浅瀬等の水場も用意されています。
木の香りがする冷暖房完備のドッグホテルは、ショートステイも可能。
2mx3mのゆったりとしたスペースがわんちゃんの寝泊りスペース。
ドッグトレーナーは夜間も常駐するので安心です。
被災地で命を救う救助犬の育成。
福祉施設ではセラピー犬として活躍しています。
施設の準備。
200匹規模の犬舎を600匹受け入れる大きさへ増設。
殺処分対象の犬全てを引き取る。
獣医師による健康管理。
ドッグトレーナーによるしつけ、訓練を経て、新しい飼い主を探します。
保護されてきた犬の中には、年を老いていたり、病気がちでなかなか新しい家族が決まらないわんちゃんたちもいます。
そんなわんちゃんたちでも、ピースワンコ・ジャパンの施設で懸命に生きているのです。
そんな彼らを遠方から支えることの出来る「ワンだふるファミリー」というプログラムがあります。
犬を飼いたいけど飼えない人、一般家庭にはなかなか引き取られにくいわんちゃんとを繋ぐものです。
寄付によって助かる命はたくさんあります。
ピースワンコ・ジャパンでは「ワンだふるサポーター」を募っています。
1日30円、月額1000円で救える命があるんです。
3000円の寄付で、保護された犬の血液検査一回分の費用がまかなえます。
10000円の寄付で、わんちゃん1匹分の狂犬病予防注射と、混合ワクチンの支援になります。
15000円あれば、わんちゃん3匹分のドッグフード約一ヶ月に値します。
一人ひとりの額が少なくても、その想いが重なり合って助かる命がそこにあるんです。
全ての寄付は、新しい飼い主さんが見つかるまでの飼育費、食事代、医療費、災害救助犬やセラピー犬の育成、動物福祉を広める為の活動などに活用されます。
災害救助犬は、人の命を救う事で彼らの居場所を確保します。
セラピー犬は、人を癒す事で彼らの存在意義を見つけ出します。
命を奪われようとしていたわんちゃんが、私達人間を助けてくれる役割を果たしてくれているのです。
4億円の寄付があっても、動物達は生き物です。
今日も明日も食べ物が必要です。
今まさにあなたがこの記事を読んでいる瞬間、あらたな殺処分から助かった犬猫が今日もいるかもしれません。
毎日のエサ代、獣医師代、注射代、ベッド、検査にかかる費用など、収容数が増えればかかる金額も増えるのが現状です。
少しでも何かできたら、ペットは飼えないけど何かしてあげたい。
そんな思いが少しでもあるなら、殺処分ゼロを目指し、犬猫たちの命を必死に守ろうとしているピースワンコ・ジャパンに手を貸してください。
あなたのその想いが、犬1匹、猫1匹を救う事になるのです。
ドイツの犬猫の殺処分数をご存知でしょうか?
「0」なんです。
ドイツにはそもそも、保健所という場所が無く、殺処分という制度そのものがありません。
何らかの理由で飼えなくなったペットたちは、ティアハムと呼ばれる動物保護施設に収容されます。
そのうち9割は新しい飼い主にもらわれていきます。
最後の1割も、ティアハムで一生を終える事が出来るのです。
イギリスではまだ約7000匹もの犬猫が殺処分を余儀なくされています。
ですが譲渡率、返還率は非常に高く、殺処分になった犬猫たちは、病気を持っていたり、性格が凶暴だったりと矯正が難しい子たちばかりです。
イギリスでの安楽死は日本でのガス窒息死とは違い、本当の意味での安楽死をとっています。
日本での動物引き渡しは、即安楽死というイメージがぬぐいきれません。
7割強の犬猫達が今日もまた、どこかで苦しみながら死んでいっているのです。
涙が出るこの現状から目を背けず、私達が出来る事に少しでも取り組んでいく。
1人の力が10人になり、100人になり10000人になる。
海外は日本と違い、ペットを家族として法律でさえ認めています。
その点日本はあくまでも「所有物」=「物」としか考えられていません。
もう一度、ペットの命の尊さを考えてみてください。