生徒集めから入学まで、
準備しておきたい書類は?
「スクールで学んだスキルや資格を活かして、自分でもスクールをやりたい!」「いつか自分の教室を開いてみたいと思ってた」・・でも、実際にはどうしていけばいいのか、なかなかイメージがつきにくいもの。そこで「ケイマナニュース!」編集部では、そんなあなたに憧れをかなえていただくために、失敗しない基本のノウハウをご紹介していきたいと思います。
今回のテーマは「開業前にどんな書類を準備すればいいのか」。
生徒を集め、入学の手続きをしてもらうためにはさまざまな書類を作っておく必要があります。そこで、長年スクールの開業支援や経営サポートを手がけてきたスクール運営コンサルタントの玉岡明さんに、「失敗しない書類作り」の基本についてアドバイスしていただきました。
生徒が入学するまでにさまざまな書類が必要
生徒が入学するまで、一般的に、3つの段階があります。
1 興味をもった教室・スクールに資料請求をする
2 説明会に参加したり、授業を見学する。体験レッスンを受けることもある
3 入学
それぞれの段階で準備しておきたい書類があるので、次に説明していきます。
●入学検討者からの資料請求に備え、準備しておきたい書類は?
上記の1.の段階で必要になる資料とは、スクールの授業内容やカリキュラム、受講料などを詳しく記述した宣伝資料のこと。具体的にはスクールのチラシやパンフレットなどです。
●スクール説明会などに備え、準備しておきたい書類は?
上記の2.の段階で必要になるのは、スクール入学を具体的に検討をしている人に向けての書類です。何かというと、説明会や授業見学、体験レッスン参加で来校した人へのアンケート用紙です。住所氏名、年齢、職業など基本事項を記入してもらい、説明会などに参加した目的、体験レッスンの感想を記入してもらいます。そうすることで自分のスクールに興味がある人がどんな人たちなのか、どんな目的で学ぼうとしているのか、生徒のニーズを知ることができるのです。蓄積されるとスクール運営に活用できる貴重なデータになります。
●スクール入学時のために作成しておきたいものは?
スクール入学が決まると必要になるのは、入学申込書です。入学申込みは口頭でも対応できますが、その生徒がいつ入学したのか、書面で記録を残すことができるので、入学申込書は準備しておきたいものです。書式はインターネット上にさまざまな文例・テンプレートが紹介されているので、活用するといいでしょう。
なお、2.の段階のアンケートや、入学申込書を受け取ることは、生徒の個人情報を預かることでもあります。部外者の目に触れないよう、取り扱いには気をつけましょう。
●スクール規約は必要?
規模の大きいスクールになると、規約を用意し、生徒に渡しているケースも少なくありません。規約とは、スクールで学んでもらううえでのルールをまとめた書類です。授業料の支払いに関わる約束事(支払い期日、支払い方法など)、受講の予約・欠席の際の連絡方法、休学・退学に関わる約束事などのほか、免責事項や、個人情報保護をどう扱うのかを決めた個人情報保護方針(プライバシーポリシー)も記述されます。
「私の教室は規模が小さいので、規約まで用意する必要はないかも」と思われる方もいらっしゃるでしょう。そうした方々には、入学申込書の下などに、授業料の支払いに関わる約束事など必要最低限のルールや免責事項、プライバシーポリシーの一文を書き添えておくことをおすすめします。例えば、月謝の支払いがルーズで滞納しがちな生徒が入学してくることもあるかもしれません。下手をすると経営にも影響しかねない。そこで、書面で支払いのルールを伝えておくことが重要なのです。つまり、規約とは、何かあったときに、あなたを守るものでもあるのです。規約の書式もインターネット上でさまざまな文例・テンプレートが紹介されているので、検索すればすぐに見つけることができます。
玉岡明さん
スクール運営コンサルタント(株式会社シーカルテット代表取締役)
長年社会人教育産業に携わり、2013年に独立。全国展開の大手スクールから学校法人、自宅開業の小規模スクールまで多様な業態のスクールの新規開業や広報宣伝戦略、売上アップに関するコンサルティングに携わる。ビジネス資格分野、健康・癒し分野、美容・キレイ分野、趣味・手作り分野などあらゆるジャンルのスクールビジネスに精通。
構成:ケイマナニュース!編集部 取材・文/小林裕子(小林編集事務所)
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