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2人目異物も消毒液 点滴袋、同時期に用意

点滴に異物が混入されていた大口病院=横浜市神奈川区で2016年9月25日午前10時50分、本社ヘリから小川昌宏撮影

 横浜市神奈川区の大口病院で入院患者が点滴に異物を混入されて殺害された事件で、死因が中毒死と判明した男性入院患者2人の遺体からは、ともに医療機関で使われる消毒液に含まれる種類の界面活性剤の成分が検出されていたことが、捜査関係者への取材で分かった。2人が死亡時に付けていた点滴袋は同時期に用意されたもので、死亡の経緯に共通点があることから、神奈川県警は連続殺人として捜査している。

 県警は、23日に横浜市港北区の無職、八巻信雄さん(88)の死因を中毒死と断定し、捜査本部を設置。26日には新たに同市青葉区の無職、西川惣蔵さん(88)の死因も中毒死だったと発表した。

 西川さんは13日に同病院に入院。八巻さんは翌14日に入院し、2人は4階の同じ病室にいた。西川さんは18日午前に点滴を交換され、午後5時前に看護師が心拍数の低下に気付き、午後7時に死亡した。八巻さんは19日夜に点滴の交換を受けて翌20日午前4時に心拍数が低下し、死亡した。

 17日から19日は3連休で、4階のナースステーションには17日午前、3日分の点滴が薬剤部から運び込まれた。2人が死亡時に付けていた点滴袋はいずれもこの際に運び込まれ、ナースステーション内に無施錠の状態で箱の中に保管されていた。

 八巻さんの死亡の原因となった界面活性剤の成分を分析したところ、同病院に常備されている消毒液と同様の種類と判明した。この消毒液は4階のナースステーションにも置かれていたという。西川さんの遺体からも同じ成分が検出された。

 捜査関係者らによると、4階は17日夜以降、日勤と当直の看護師2人ずつが交代で勤務していた。薬剤を管理する薬剤部は施錠され、担当の薬剤師しか出入りができないという。【村上尊一、国本愛】

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