だけど、これに関しては、前提を間違えると、ただの時間の浪費になってしまうと思ってる。
というのも、大事なのは「思考」の量であって、「作業」の量ではないから。
僕の経験上、「作業」をいくらこなしても、能力はなかなか上がらない。
そう思うようになったのは、僕の“ある経験”がきっかけだ。
15年前、僕はある音楽サイトの企画で、100日で100曲を仕上げるという企画に挑んでいた。
仕事が終わったら、毎日深夜0時から朝の4時くらいまでを使って、必死で曲を作った。
で、なんとか、100日で100曲作れた。
すごい達成感だった。
・・・そう、達成感だけはすごかった。
多くの人が「100曲も作ったのだから、さぞかしすごいノウハウを蓄積したでしょ?」と言ってくれた。
でも、僕はその声には明るい返事ができなかった。
なぜなら、自分の中で、何か特別なノウハウが蓄積できたように思えなかったからだ。
むしろ、“ラク”をして“早く作る”ことを憶えてしまっていた。
たしかに、音楽制作ソフトの使い方は飛躍的に早くなったし、ある程度の曲ならすぐに作れるようになった。
でも、自分の作曲のセンス、すなわち「質」が上がったとは、これっぽっちも思えなかった。
今思えば、それは、おそらく「作業」の量だけをこなし、「思考」の量をこなさなかったことが原因だ。
「作業」をたくさんこなすのは危うい。
なぜなら、偽りの達成感があるから。
量をこなせば、なんとなく、自分は仕事ができるような気になる。
こなすべきは「思考」だ。
たくさんたくさん考える。
そうすれば、やがていろいろなことが言語化でき、腑に落ちるときがくる。
そして、それが「質」を作る。
ただ、思考はなかなか形にならない。
何も生み出してくれないときもある。
だから、達成感は少ない。
でも、だからといって「作業」の量に逃げてはいけない。
思考停止してはいけない。
「思考」にこそ「量」を求めるべきだと思う。
だって、「質」をつくるのは、圧倒的な「思考」の量だから。
「作業」の量は質を作ってくれない。
あなたは「思考」の「量」をこなしていますか?
うちが記事を書くときに必ず作っているマインドマップ。
ひとつのマインドマップを3日くらいかけて、考えて、考えて、考えて作る。
マンドリル。
PS:まあ、考えすぎて何もアウトプットしないのもダメだけど。