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 13日午後5時15分ごろ、北海道旭川市神居3条4丁目の2階建てアパートの1階の部屋で、帰宅した住人の会社員溝口邦夫さん(62)が、血を流して倒れている妻ゆみ子さん(55)を発見した。さらに、このアパート2階の部屋でゆみ子さんの父親(80)と母親(78)が血を流して倒れていた。倒れていた3人はいずれも、死亡が確認された。また、2階の別の部屋で30代の娘がけがを負っており、病院へ搬送された。

 死亡した3人とも刃物で切りつけられたような傷があり、道警は殺人事件とみて捜査。娘が3人の死亡の経緯を知っている可能性があるとみて、けがの回復を待って話を聞く方針。

 道警によると、ゆみ子さんには上半身に複数の刺し傷があった。1階の溝口さん方は荒らされた形跡はないという。アパートは溝口さん夫妻が所有し、3世代で居住していた。このアパートからは「家族の生活の音がうるさい」と旭川中央署に何度か相談があったという。

 現場はJR旭川駅から西に約2キロの住宅街。近くには大型スーパーや小中学校がある。

 小学生の息子がいるという自営業の男性(37)は、「ずいぶんサイレンが鳴るなと思っていたら、学校の父母仲間の間で『事件があった。子どもの送り迎えは大丈夫だろうか』などとメールが流れ、あわてて見に来た。近くでこんな事件があるなんて、とても不安です」と話した。