【シリーズ富士そばの秘密:第2回】最終兵器すぎる限定メニュー「肉そば」誕生の舞台裏に潜入【東京ソバット団】
こんにちは! 立ち食いそばばっか食べている東京ソバット団の本橋です!
さて今回は前回に引き続き、「名代富士そば」のお話。前回はあれこれ疑問をぶつけたあげく、そばの食べ比べをさせてもらったわけですが、今回はその時に書ききれなかったお話を紹介します!
ところは東京・代々木にあるダイタンホールディングス株式会社の会議室。池袋ダイタンフード株式会社常務取締役の木村正志さん、そしてダイタンホールディングス株式会社フィリピン統括マネージャー の工藤寛顕さんと、あれこれそばの話をしていたのですが……。
──富士そばさんは店舗限定のメニューが、攻めていて好きなんですよ。昨年、一部のお店でやっていた「パクチーそば」とか、思い切っていてよかったですね~。
店舗限定のメニューが豊富なのが、富士そばの売りですね。こんなのをやりたいとかは、お店側から言ってくるんですが、社内の稟議を通って会長のオーケーが出ればわりとすぐ実現するんですよ。残念ながらパクチーは原価の関係で今はやっていないんですけどね。
──そういうふうに店舗から提案が出るというのは、グループ、お店ごとに競争しているメリットですね。ちなみにいま、開発中の限定メニューはあるんですか?
店舗からじゃないんですが、社長から「すごいかき揚げを作ってくれ」ってリクエストが来て、この前、試作したんですよ。
と言って工藤さんが見せてくれたのがこれ。
──な、なんですか、このタワーは……?
工藤:いや~、これはちょっとやり過ぎちゃいましたね。
──いやいや、攻めすぎでしょう。
じつはこれとは別に、豚肉を乗せた「肉そば」をやろうとしているんですよ。某ラーメン店のように、肉をマシできるのはどうかと思いまして。
──おおおっ、面白そうじゃないですか!
このメニューは店舗限定になるんですが、グループも集結させたんで、いままでより多い店舗でやろうと考えているんですよ。
──いいですね~。それはもう試作したんですか?
今度、試食会をするんですよ。よろしかったら見学します?
──行きます行きます! よろしくお願いします!
……というわけで後日、限定メニューの試食会におじゃまできることになったので、ここからはそのレポートをお届けします!
7月の下旬、訪れたのは「名代富士そば 八重洲口店」。
こちらの2階にある厨房におじゃましてみると……。
やってます! 肉がズラリ!
この店舗では2階の厨房で天ぷらを作っているんですが、今回はそこを借りての試食会。先ほどの工藤さんに池袋ダイタンフード株式会社の営業係長、佐宗英樹さんを加え、味付けや肉の量、価格などなどメニューの詳細を決めるのです。
右が佐宗さん。2人ともなんだか楽しそうに、肉の量を量っています。
ちょいとつまみ食い。薄めに味付けされた豚バラ肉は、これだけでも美味い。こいつをそばの上にモリモリっと盛るわけですね。
今回は乗せる肉の量を決めるための試食会なんですが、段階的に増やしてマックスを400グラムにしようと考えているとのこと。
……よ、400グラム!?
試作とはいえ、これはすごい量です。たしか某有名牛丼チェーンの「特盛り」の肉量が170グラムぐらいと聞いたことがありますが、いったいどんだけになっちゃうんですか?
はい、こんぐらいになりました。
いやいや、崩れちゃうから! 肉が多すぎてそばが食べられないから!
とりあえずマックスを何グラムにするかを決めるために開かれた試食会。研究室みたいなところでやっているのかと思いきや、なんとも和気あいあいとした雰囲気で、楽しく肉パーティーでもやっているような感じでした。とはいえ笑い声はありながらも、300か、350か、400か? マシにするのは100グラム刻み? 原価がこれぐらいだから、 350グラムはいくらで出せる? 厨房の負担にならないかなど打ち合わせしていて、表情は真剣そのもの。ちなみに右側に写っているのは、この日、一緒に試作したたぬき丼です。
試食会ということでちゃんと肉そばを食べられず残念だったんですが、このときから1カ月ほど後に販売が正式に決まりましたとの連絡が。がっぷり四つで「肉そば」をいただくため、新たな取材を敢行してきました!
……というわけで8月某日にやってきたのは「名代富士そば 巣鴨店」。こちらで9月から正式販売をするんですが、ひと足先にいただけることになったのです。
おじいちゃんおばあちゃんの街というイメージの強い巣鴨ですが、意外にビジネスマンのお客さんが多く、ボリュームのあるメニューが人気なんだとか。ここならあの「肉そば」も人気メニューになるはず!
そしていざ、あの「肉そば」と再会です!
どーーーーーーん!!!
ついにその全貌を見せた肉そばの詳細ですが、
- 並盛りが肉100グラムで500円
- 大盛りが肉200グラムで700円
- 極盛りが肉300グラムで900円
9月1日からここ巣鴨店の他、鶯谷店、秋津店、歌舞伎座前店、
ええ、もちろん300グラムの極盛りをいただきましたよ。
なんですかね、こんだけ肉があると、思わず笑ってしまいますね。
ちなみに「名代富士そば」には、肉富士そば(470円)というメニューがあるのですが、そちらは豚しゃぶ用のロース肉を使っているのに対し、こちらはバラ肉。食べごたえ的にはこちらのほうが上なんですが、にんにく風味の味付けがちょうどいい刺激で、モリモリ食べられちゃうんですね。
肉が多すぎて、そばを引っ張りだすのもひと苦労……。
極盛り「肉そば」のいろんな楽しみ方
とはいえですね、やっぱり肉300グラムは多いわけですよ。そこでそんなあなたにソバット団からご提案。別皿で生卵(60円)を追加しましょう。
んでもって、それを溶いてお肉とおそばを絡めて……
すき焼き風にしちゃうのです!
肉のうま味に卵のまろやかさが加わってこれがなかなか。300グラムといえど、あっという間に食べきってしまいます!
で、ここからが大事なところなんですが、この肉は単品トッピングとして他のメニューにも乗せられるんですよ。ということは……こんなこともできちゃいます!
はい、カレーライスに肉極盛り(440円+600円=1,040円)!
いやぁ、圧巻ですね。ベタすぎて恥ずかしいから、ここまで書かなかったんですが、あえて書きます。
「これぞ日本一の富士山!」
いやはや、肉が多すぎて、先にカレーライスがなくなってしまうのが難点なんですけどね。そういう時はベースをカレーライスセット(620円)にして、かけそばにも肉をオンしちゃうのがいいんじゃないでしょうか。
あと、肉は単品でも頼めるのでビールのおつまみにしちゃうのもあり(巣鴨店にはアルコール類の取り扱いはありません)。あるいは店舗によって、いろいろなミニ丼があるので、例えば高菜丼に肉をオンしちゃうのもいいですね~。値段は並盛り肉で200円。大盛りが400円で極盛りが600円。とりあえず最初は100グラムからいくのをおすすめしますが、いやいや、この新メニューはいろいろと可能性が広がりますね~。
さて、この方が今回、お世話になった巣鴨店、店長の藤田さん。こちらではボリュームのあるカツ丼セット(720円)が人気あるようで、他にもミニソースメンチカツ丼セット(530円)という、店舗限定メニューもやっています。
揚げたてのメンチがサクサクで美味い!
今回の「肉そば」も、きっと人気メニューになるんじゃないでしょうか。藤田さん、がんばってください!
はふぅ、肉をしこたま食べて今回もお腹パンパンです。実は冒頭の木村さん、工藤さんへの取材では、他にも面白い話が聞けたんですが、いい加減お腹もいっぱいなのでそちらは次回ということで……。
あ、ちなみに巣鴨店は「紀州屋製麺」のそばでした。
それではまた、お会いしましょう!
お店情報
名代富士そば 八重洲口店
住所:東京都中央区八重洲1-6-1 青木ビル1階
電話:03-6276-3525(ダイタンフード株式会社)
営業時間:24時間営業
定休日:無休
名代富士そば 巣鴨店
住所:東京都豊島区巣鴨1-13-4 第67東京ビル
電話: 03-6276-3527(池袋ダイタンフード株式会社)
営業時間:24時間営業
定休日:無休
※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。