就職や仕事のスキルアップを目指す人にとって、資格はその一つの手段となります。
電気関係の仕事をしている人、仕事に就きたいと考えている人にとって、電気主任技術者の資格を取得することは、仕事の選択の幅に広がりを持つことが期待できる方法の一つです。
そこで、資格を取得するための方法と、取得することで期待できる仕事内容についてご紹介します。
☆電気主任技術者資格って?資格が活かせる仕事とは
発電、変電、送電、配電、電気使用のために設置する事業用電気工作物などを設置する場所では、電気の安全性を確保するために電気主任技術資格所有者を置くことになっています。
これは、電気事業法により設置者に課せられている決まりです。電気主任技術者資格を取得すると、発電所や変電所、送電所、工場、ビルなどの受電設備の監督部署で電気の保安における責任者としての仕事を行うことが可能となります。
電気主任技術者資格は電気工作物の電圧量によってすべてに対応できる第一種、電圧が17万ボルト未満に対応できる第二種、5万ボルト未満に対応できる第三種の三種類に分けられています。
事業所の規模により取り扱う電気工作物の電圧量が異なるため、電気主任技術者資格者の指名は事業所で使用する電圧量に合わせて行われます。
☆どうやったら取得できる?合格するための勉強方法とは
電気主任技術者資格は合格率が10%を切る年もあり、難易度が高い資格とも言われています。
資格取得に向けた勉強方法には、独学で行う方法、通信教育で勉強する方法、予備校など専門の学校で学ぶ方法と3つの方法があります。
簡単に合格できるような資格ではないため、独学で行う場合には電気についての基礎知識を持っていることが必要となるケースもあります。試験は年度によって改定が行われる場合もあるため、新しい情報をしっかりと掴んでおくように意識しておくことも大切でしょう。
通信教育で勉強する場合には、教材を上手に利用して効率よく勉強すると良いでしょう。基本的には一人で学習していくため、自分なりの目標をしっかりと持つことが大切です。
予備校など専門の学校で学ぶ場合には、授業スケジュールに合わせて計画的に勉強することが可能となります。ただし、全国的にたくさんあるわけではないため講座内容や授業料などをしっかりと確認の上、通学しやすい自分にあった学校探しを上手に行う必要があります。
☆誰でも取得できるの?資格を取得するための条件とは
電気主任技術者として働くためには、一般財団法人電気技術者試験センターが年に1回実施している電気主任技術者試験を受験し、試験に合格することで資格を所有することが必要となります。
資格試験は誰でも受験することが可能となっていて、受験するにあたり、電気工業系の専門的な学校を卒業していることや、年齢、性別、国籍、学歴などを問われることはありません。
資格には第一種電気主任技術者資格から第三種電気主任技術者資格まで3種類の資格がありますが、どのレベルの資格も受験する際に必要な条件として年齢や性別、国籍、学歴などの制限は設けられていないため、誰でも資格取得を目指すことができます。
☆受験したい!電気主任技術者資格試験とは?
受験の申し込みには、ゆうちょ銀行の窓口などから行う方法と、インターネットによる方法との2種類があります。
試験は年に一回行われます。第三種は試験が一度だけで合否が出ますが、第一種と第二種の場合、一次試験に合格するとその後二次試験を受験する必要があります。
第一種と第二種は、まず、理論、電力、機械、法規の4科目についてマークシート形式による第一次試験を受験し、合格すると、電力・管理、機械・制御についての2科目の記述式の第二次試験を受けます。第三種の場合は理論、電力、機械、法規の4科目についてのマークシート形式試験のみとなっています。4科目のマークシート試験については、すべての科目に合格する必要がありますが、一部の科目だけ合格した場合には申請することで翌年度及び翌々年度の試験で免除を受けて受験することも可能です。
試験を受ける場所については、北海道から沖縄まで各地区に一都道府県ある試験地から希望の場所を選択することはできますが、試験会場を選ぶことはできません。