ケミカルピーリングやピーリング洗顔でニキビ跡は消えるの？
ケミカルピーリングやピーリング石けんは、肌表面の角質を剥がして新陳代謝を促進するスキンケア法。
ニキビ跡の残っている部分を剥がしていくので徐々に薄くなっていきます。
ニキビ跡の種類と特徴
ニキビを早期に治せなかった場合、気がつくとシミのように黒ずんだり、凸凹のクレーター状になったりするニキビ跡になります。
そしてニキビ跡には３つのパターンがあり、そのニキビ跡を消すためのスキンケア方法は異なります。
赤みが残るニキビ跡
炎症を起こしたニキビが、治っているにもかかわらず赤みが残っているニキビ跡の初期状態です。
かゆみも痛みもありませんが、つい触ってしまいニキビを悪化させたり、ニキビをそのまま放置するとシミのようなニキビ跡に変化してしまいます。
このタイプのニキビ跡は、不要な角質を除去できるピーリング洗顔料や酵素洗顔料で洗顔をして、ターンオーバーが正常に行われるようにサポートしていくケアがおすすめ。
また、洗顔後は美容成分を肌に浸透させるイオン導入美顔器でビタミンＣ誘導体など美白成分を肌に届けていけば、いち早くニキビ跡を消すことができるでしょう。
シミのようなニキビ跡
一見シミのように見えるニキビ跡は、ニキビが炎症を起こした箇所が色素沈着を起こしてしまったもの。
厄介なのはシミと同じように紫外線を浴びると色が濃くなってしまうことなので、このタイプのニキビ跡には美白化粧水など美白ケアをしていくと良いでしょう。
陥没・凸凹しているニキビ跡
ニキビ跡の中でも自力で改善するのが困難なニキビ跡、それは一般的に「クレーター肌」と呼ばれているお肌が凸凹になっているニキビ跡。
このタイプのニキビ跡はターンオーバーで肌が再生する角質層ではなく、その奥の真皮層までダメージが届いてしまい、肌の修復機能により凸凹してしまっている状態です。
（陥没しているのが修復できないでいるダメージの部分、盛上っているのがダメージを無理に再生化しようとして真皮層の肌細胞組織が異常に増えている部分。）
クレーター肌をきれい治したいのなら美容外科や皮膚科でケミカルピーリング、レーザー治療、レチノイン酸の外用塗り薬などを利用するのがおすすめ。
もし、クリニックの利用をせずに基礎化粧品などで改善したいならニキビを作らない肌質改善に重点を置きながら、リプロスキンやプラセンタなどの肌の修復力を高め、ハリを取り戻せる有効成分で肌をケアしていきます。
ただし、自宅でクレーター肌の改善を行う場合は、最低でも半年以上の長期戦を覚悟しておきましょう。
ケミカルピーリングとは？
ケミカルピーリングとは、酸（グリコール酸やサリチル酸）を皮膚表面に塗り、角質を剥がして肌の再生を促す治療方法です。
本来なら皮膚組織は、ターンオーバーにより自然に古い角質が剥がれて新しい皮膚細胞が生まれますが、加齢と共にターンオーバーの周期間隔が長くなったりトラブル肌でターンオーバーが遅延したりすると、本来剥がれ落ちるべき角質が肌表面で硬くなって剥がれにくくなります。
（剥がれ落ちる角質にシミやニキビ跡のダメージを受けた部位が含まれるので、徐々に薄くなってやがては消えます。）
ケミカルピーリングは、通常のスキンケアでは取り除けない硬く厚くなった角質を取り除くので、毛穴の詰まりやニキビケアにも効果的ですが、それ以外にも肌の再生を促すのでコラーゲン生成が促進され、シワ・たるみの改善も期待できるでしょう。
ケミカルピーリングは美容外科や皮膚科、エステサロンで治療を受けることができますが、保険適用外なので自費治療になります。
１回の価格は5,000円から20,000円ぐらいなら適正料金、それ以上を提示されたら他のクリニックを探してみるというのも手かもしれません。
ケミカルピーリングの副作用が心配
ケミカルピーリングはドラッグストアなどで販売されているピーリング石鹸やピーリングジェルと違い、使用するピーリング剤の酸の濃度が高かったり酸の種類が違ったりします。
自宅では使用できないほどの酸…、安全性を考えるといくら肌の再生を促すものだとしても肌にダメージを与えて別の肌トラブルを招く原因にならないか心配ですよね？
（私自身、にきび跡に悩んで肌再生サロン（Goody）でピーリング施術を受けたことがありますが、酸を顔に塗ってから一定時間放置されるのですが、ピリピリ痛くて涙が出そうなぐらいの痛みがありました。）
ケミカルピーリングは酸で顔の一部（角質）を溶かすので、ケミカルピーリング治療法を受けたあとは肌の表皮が剥けた状態になり肌はヒリヒリしますし、赤らんで軽度の火傷を受けたような感じになります。
ですので、皮膚科病院や専門機関でケミカルピーリング治療を受けたときは保湿成分たっぷりのガーゼパックなどでクールダウンしていきます。
それでも、もともと肌の刺激を受けやすい人は帰宅後も痛みが引かなかったり、痒みができてきたり、中にはケロイド状になったというトラブルも稀にあるようです。
このように多少の痛みや敏感肌状態になっていても、新しい肌が再生すれば症状は徐々に改善するでしょう。
ただし、残念なことにケミカルピーリングの危険性を伝えることなく、安さだけの情報を前面に押し出しているようなサロンもあります。
そのようなサロンでケミカルピーリングを行わない限りは、重大な副作用が起こる可能性はないでしょう。
「ケミカルピーリングを１回すれば美肌になりますよ！」といった説明をするサロンはあまりおすすめしません。
正しいケミカルピーリングをしてくれるエステサロンは以下の点について、きちんと事前に注意点を含めた説明をしてくれるので優良な施設かの判断材料にしてください。
・ケミカルピーリングの施術法や治療後の肌状態について事前に説明をしてくれる。
・ケミカルピーリングは１回ではなく、平均して１０回ぐらいの施術で行ってくれる。
・肌の状態を見て最初は酸の濃度を薄く短時間で、徐々に濃度を濃く塗布時間を長くするなど、肌質を見ての施術をしてくれる。
・施術後はきちんとお肌のクールダウンはどのように行うか説明をしてくれる。
ピーリング洗顔で本当にニキビ跡は消せるの？
美容皮膚科クリニック（エステ）で受けるケミカルピーリングは、ピーリング洗顔やピーリングジェルといった市販（通販）で入手できるアイテムと比較すると酸の濃度が強めです。
（皮膚科専門医や専用知識のあるスタッフが肌の状態を見て行うからで、酸の濃度が高いピーリング剤や薬剤を自分で逆輸入し自宅でケミカルピーリングを行うのは危険なので止めましょう。）
しかし、それを知ると市販の低い濃度（種類）の酸で、期待する美肌治療の効果を得ることはできるのか疑問が湧きます。
市販でケミカルピーリング効果と同じ有効性を求めるなら、ピーリング洗顔料や酵素洗顔料がおすすめ。
確かに美容クリニック（エステ）で使用するピーリング剤（酸）よりも剥がす力は弱いですが、確実に古い角質を剥がす（または分解する）効果があるので緩やかに毛穴つまり、ニキビ跡の改善につながるでしょう。
そして、自宅のピーリング洗顔料としてにきび肌の女性におすすめなのはフルーツ酸（ＡＨＡ）です。
なぜなら、グリコール酸やサリチル酸と比較すると刺激が少なく、ホームケアでも安心して使用できるから。
まだ、ピーリング石鹸の使い方はその種類によっては毎日ではなく隔日使用だったりするので、正しい使用回数・使用頻度を守りましょう。
（中には肌再生させるために頻度を増やして使用している方もいるようですが、必要以上にターンオーバーを促進させると肌バリア機能などが未熟な肌が表皮となり肌トラブルの原因になります。）
皮膚科やエステサロンなどでケミカルピーリングを受けるとニキビ跡をいち早く消すことができますが、それには“治療費が高い”というデメリットもあります。
ピーリング石鹸を使用すれば、自宅のセルフケアで緩やかながらニキビ予防やニキビ跡を薄くしていく美肌効果を実感できるでしょう。
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