台風 福島第一原発 一部の作業を中止

台風 福島第一原発 一部の作業を中止
台風10号の接近に備えて、東京電力・福島第一原子力発電所では、雨や風の影響で廃炉や汚染水対策の作業に支障が出ないよう準備が進められ、30日は、一部の作業を中止しています。
東京電力によりますと、台風10号の接近に備えて、福島第一原発の構内では、29日から電気ケーブルやホースを固定するなどの準備を進めました。
30日は、風や波の影響を受ける港湾での作業やクレーンを使った高い場所での作業を中止していて、このほかの屋外の作業も状況によっては、中止する可能性があるということです。
先週、台風9号が接近した際には、雨のため地下水の水位が高まり、汚染された地下水が港湾に流出するおそれがあったということで、地下水をくみ上げるポンプの設定を変えたり、ふだん、水位の観測用に使用している井戸にもポンプを設置したりして、汲み上げ量を増やしています。
福島第一原発では過去には、台風による大雨の影響で汚染された雨水が排水路を通じて外洋に流出したおそれがあります。
その後、排水路は水が原発の港湾内に流れるよう付け替えられたほか、汚染水を保管するタンク周辺のせきをかさ上げするなど流出を防ぐ対策が取られました。