ゾウの「はな子」の生涯を振り返る特別展

ゾウの「はな子」の生涯を振り返る特別展
ことし5月に69歳で息を引き取った国内最高齢のゾウ「はな子」の生涯を振り返る特別展が、飼育されていた東京・武蔵野市の動物園で開かれています。
武蔵野市の井の頭自然文化園で飼育されていたメスのアジアゾウ「はな子」は、国内で飼育されているゾウの長寿記録を更新していましたが、ことし5月、69歳で息を引き取りました。
園内で開かれている特別展では、昭和25年にまだ子どもだったはな子が初めて、井の頭自然文化園にやってきた当時の姿や、子どもたちとふれあう様子を写真で振り返ることができます。
また、はな子の遊び道具も展示され、このうち運動場や寝室に置かれていた大型トラックのタイヤは、真ん中から折れ曲がり、はな子が好んで足で押さえて遊んでいた様子が伝わってきます。
さらに晩年、歯が1本だけになったはな子のために、餌のりんごや干し草などを細かく刻む機械やその作業を撮影した映像も見ることができます。
三鷹市から訪れた89歳の男性は「はな子がいなくなって改めて寂しい思いをしていましたが、展示を見て3人の子どもをよく連れてきたことを思い出しました」と話していました。
動物園でははな子の死から3か月になる今も、多くの人が飼育されていた場所を訪れているということで、来月3日にはお別れ会を開く予定です。
この特別展は10月30日まで開かれています。