小川直樹
2016年8月14日18時04分
暑い! そんな季節に食べたいのがバニラアイス。甘い香りを生み出す植物のバニラは国内に受粉昆虫がおらず自生していない。主に熱帯地域で栽培され、果実を発酵・乾燥させたバニラビーンズはほぼ100%が輸入ものだ。温暖化が進む中、九州・沖縄で本格生産を目指す動きが出てきている。
「国産バニラです」。宮崎県日南市にある県総合農業試験場亜熱帯作物支場の湯地健一主任研究員(47)が、ハウス内の鉢植えで、たわわに実った緑色の細長いバニラの実を見せてくれた。
県内の菓子メーカーの依頼で約10年前から栽培。開花に3年かかったが、ここ数年で人工授粉の成功率が9割台に上がってきた。
輸入のバニラビーンズは年によって品質がばらつく。投機対象となって価格が乱高下するため、国産の安定供給に期待が高まる。湯地さんは「栽培だけでなく加工にも力を入れる」と意気込む。
鹿児島地方気象台によると、宮…
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