リオデジャネイロ=田村剛
2016年8月13日09時59分
南米ベネズエラのマドゥロ大統領と隣国コロンビアのサントス大統領は11日、ベネズエラ東部のプエルトオルダスで会談し、昨年8月から続いてきた両国間の国境封鎖を段階的に解除することで合意した。ベネズエラ側が突然、封鎖を決定したことで両国間の緊張が急速に高まっていたが、今後は関係の正常化に向けた対話が進みそうだ。
両国間には2千キロ以上の地続きの国境がある。周辺住民は自由に行き来していたが、マドゥロ氏は昨年8月、コロンビアの密輸組織が国境でベネズエラ軍兵士を銃撃したとして国境封鎖を決定。非常事態を宣言してベネズエラ側に住むコロンビア人の摘発を始め、迫害を恐れた2万人以上がコロンビア側に逃れた。
報道によると、国境封鎖の解除は13日から。第1段階として、5カ所の検問所で、深夜を除く時間帯に徒歩での通行のみ認める。両国間ではかねてガソリンの密輸が問題となっており、今後は両国間で対策に取り組むとしている。13日にはコロンビア側で、両国のサッカーチームによる試合も計画されているという。
ベネズエラではチャベス大統領の死後、経済政策の失敗で物不足や物価上昇が深刻化。今年7月に一時的に国境が開かれた際には、食糧や医薬品を買うために14万人以上のベネズエラ人がコロンビア側に渡った。(リオデジャネイロ=田村剛)
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朝日新聞国際報道部
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