最近、Windows10の無料アップデート期間が終わって、でもまだ無料アップデートが出来るとか、Windows10のアニバーサリーアップデートが結構進化しているという話題が盛んですが、そんな話題に絶対ついていけないような、WindowsXPのサポート終了で命運が尽きたようなマシンもまだ使える話です。
軽量Linuxを使えば古いマシンがまだ動く
WindowsXPのサポート終了で、妻と娘がWindows7マシンに乗り換えたため、玉突き的に2台の古いマシンがお役御免になりました。もう使わないのですが、捨てるのはもったいないので押し入れに取ってありました。ただ置いておくのもつまらないし、場所を食うということで、いろいろ調べたところ、Linuxなら、Windows XPレベルのスペックでも動くし、サポートもUbuntu14.04LTSというバージョンで2019年4月までUbuntu16.04LTSというバージョンで2021年4月までという情報がありました。
その後、Ubuntu系列の色々なビルドでお試しをしてみたのですが、本家Ubuntuだと14.04を使ってもちょっと重すぎて盛んに画面がフリーズ(Linuxは本格的にフリースすることは殆ど無くて、2分後ぐらいに画面が変わったりするのですが)して、使い物にならないという事で、今度は「軽量Linux」と言われる物を試しました。
軽量Linuxとは、Ubuntuのカーネルを使って、搭載した機能に必要なコード以外は削除したり実装を変えたりして、CPU負荷、メモリ使用量を削減したディストリビューションです。
有名どころで、Puppy Linux、Linux Mint、Lubuntu、Xubuntu、Linux Beanなどがあります。それぞれ一度はインストールして、試してみました。
そうした経緯を踏まえて、Windows XP落ちの機種に入れるのであれば、
Linux BeanというのとLubuntuというのが良さそうという感じでした。
Lubuntu
Linux Bean
僕は結局、Windws XP落ちの2台に、Linux Beanを入れてみました。
利点:UIがWindowsに似ている
1GHzクラスのCPUでも動く
500MBクラスのRAMでも動く
欠点:32bitバージョンしか無い
2台ともシングルコア1GHzちょっと。メモリは512MBなので、軽量動作優先としました。
32bitバージョンしか無いことで、公式のChromeがつい最近サポートが切れましたが、ChromiumっていうOSSがあるので、機能的には問題ありません。
インストール方法はこちらから見てください(他人任せ:でも僕が書くより分かりやすいです)
軽量Linuxを試す/linuxBeanのインストール | 仙台メディアデザイン
なお、Linux Beanの開発者さんは熊本地震で被災されていまして、Ubuntuの最新長期サポートバージョンである16.04ベースのビルドが出ていないし、Twitterの更新も無いので心細くはあります。しかし、Ubuntu14.04ベースであっても2019年4月まではサポートされますので、その間様子を見ていれば良いと思います。最悪2018年頃にアップデートがなければLubuntu16.04に移行すれば良いのではないかと。今時点で、両方試した限りではLinux Bean14.04の方がより軽くて安定していて使いやすかったです。
我が家でインストールしたマシンたち
右がCompaq6715S、左がSatelliteJ50です。
SatelliteJ50
CPUはCeleronMの1.4GHz、メモリ512MB、HDD40GBです。
Compaq6715s
日本HP Notebooks / 旧モデルの情報 HP Compaq 6715s/CT Notebook PC - [AMD Sempron™ 3500+ プロセッサ 搭載モデル]
CPUはAMDSempron™ 3500+ 1.6GHz メモリ512MB、HDD40GBです。
インストールはライブCDイメージのisoファイルをインターネットから拾ってきて、ISOイメージを書き込めるライティングアプリでCD-Rに書き込んだ後、CD経由でインストールを行う手順で行いますが、両機種ともCDドライブ内蔵なのでここは問題ありません。その後のソフトウェアインストールにはターゲット機でのインターネット接続が必要です。Satelliteの方は700円で買ってきたUSB Wlanドングルを使っています。この機種はUSBが1.1なので、転送はかなり遅いです。実効で100-200kB/sぐらい。USBに挿しただけで認識はしてくれました。
Compaqの方は内蔵のブロードコムのWiFiを使いました。こちらは標準パッケージにはデバドラが対応しておらず、ネットで探したファイルを追加インストールしました。(この間はSatellite用に買ったUSBドングルをこちらに挿してインターネット接続をしています)こちらの通信速度も100-200kB/sぐらいですが、バーストで500kB/sぐらい出ることもあるので、WiFiアダプタはこっちのほうが早いものと思います。
自宅のWiFi自体は10-20MB/sぐらい出る環境です。
CompaqへのWiFi導入で、設定の変更方法などを調べてかなり苦労しましたが、あとはダウンロードとインストールに時間がかかっただけで殆ど指示通りにインストールしただけです。指示の中にはコンソールでsudoコマンドを打つ場面もありますが、特に難しいものではありません。
導入した主なソフトウェア
ブラウザ
Chromiumを使っています。Chromeとの同期ができますので、母艦のブックマークとWebアプリが全部引き継げます。SNSやはてなブログの対応はこれだけで全部出来てしまいました。
Officeソフト
OfficeはLibre Officeが使えるので、WordやExcelのファイルがそのまま読み書きできます。
Wordを開いたところ
Excel(calc)を開いたところ
当然Firefoxも開きます。母艦との間のブックマーク同期も出来ます。
というわけで、古いパソコンもまだまだ使えるよという話でした。