マーケティング
公開日:2016.08.08

どの程度の単価で顧客獲得をしているか?CPOと言う考え方

ビジネスにおいて、1人の顧客を獲得するのにどれぐらいの費用がかかるかを表す指標としてCPO(Cost Per Order)が用いられます。分かりやすく直訳すると注文(オーダー)獲得単価、顧客獲得単価でしょうか。CPOは注文を獲得するにあたって掛かった費用を表しており、総広告費から、それで獲得出来た顧客数を割ることで計算出来ます。

総広告費用 ÷ 獲得顧客数 = CPO(顧客獲得単価)

一般的にネット広告で使われるCPA(Cost Per Action)は、業態によって求められる資料請求や問合せ、予約、販売等、様々なアクション(コンバージョン)に対して計測する指標ですが、CPAは、あくまでもCPOを如何にして下げるための指標の1つ。CPOはあくまでも顧客を獲得した単価を表す指標です。注文(オーダー)に対しての獲得費用なので1番シビアな指標の1つです。

仮に100万円を掛けたプロモーションを行った場合、200人の新規顧客を得られたら、CPOは5,000円、50万円の広告費で200人の新規顧客を獲得出来ればCPOは2,500円となります。

CPOの計算の場合に注意する事があります。1つ目はCPOの計算時に顧客数ではなく、商品の注文個数などで計算するケースがありますが、その場合だと事業予測等に差異が出てきますので、あくまでも基本的には新規顧客数で計算するようにした方が良いでしょう。

広告代理店として、CPAが安く獲得できる媒体を聞かれることが良くありますが、CPAが良くてもCPOが悪い媒体は腐るほどあります。特にポイントサイトなどは顕著で、アンケートに答える事を理由にモニターになってもらったり、メルマガ購読などを理由にインセンティブを支払えば結構な数を低いCPAで集めることが出来ます。しかし、こういったやり方の場合、CPAは低く抑えられるのですが、その後に本当に販売したい商品の購入率は圧倒的に低く、結果としてCPOは高騰して、事業として成り立たなくなるケースを多々見てきました。

ダイレクトマーケティングの場合、フロントエンドで様々な施策(企画やオファー、価格、見せ方等)を試し、適切な媒体でリードを獲得します。適切な施策で出たCPAは、その後のCPOにも好影響を与えますので、それぞれが連動しているのですが、事業である以上はCPOを見て、採算が取れているのかを判断すべきでしょう。

新しくプロモーションを計画する場合には、通常は事業予測を立てます。その事業予測の中でCPOは必ず出てきます。そしてCPOは費用なわけですから、低く抑えたいと思うもの。そのために企画やコピー、売り方やオファーなどを試し、調整して、獲得効率を向上させていきます。事業予測の段階で出したCPOも実際にプロモーションをスタートするとなるとブレが出てきます。逆に言うとCPOがある程度予測できていれば、新規獲得顧客数が見通しやすくなるという事でもあり、CPOが重要な事を分かって貰えるでしょう。CPOをある程度予測できるというのは、今の事業に関連するビジネスの場合は予測しやすく、全然携わったことの無いビジネスの場合は予測が難しかったりします、

計画時の投入広告予算 ÷ 実績CPO = 見込める顧客獲得数

実績CPOは、過去の経験上でどの媒体に、どれだけ予算を投下すれば、このぐらいの顧客が得られると分かるという大事な指標です。過去の実績CPOが5,000円で、100万円の投資を行うなら、

100万円 ÷ 5,000円 = 200人

となり、200人の顧客を獲得出来る計算になります。100万円の予算で200人の新規顧客を獲得出来た場合、ビジネスの戦略は立てやすくなります。

CPOは事業の収益に直結する数字です。これを如何に下げるか、効率的に獲得できるかが事業収益を決める指標の1つになりますので、きちんと計測しておきましょう。

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執筆者:藤 勝行 (http://xlab.co.jp)

4年間経営した会社を倒産後、再度起業したインターネット広告代理店(エックスラボ社)を3期目で年商約10億円グループにまで成長させる。集客をしたい中小企業の経営者や大手企業の担当者、同業他社までも参加するセミナーを開催する起業家。広告マン兼マーケッター。

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