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エルドアン大統領が3カ月間の非常事態を宣言

アンカラの大統領宮殿近くの路上で、国軍反乱勢力の爆撃を受け、大破した黒こげの車=2016年7月17日、福島良典撮影

 【イスタンブール大治朋子】トルコの一部軍人によるクーデターが失敗した事件を受け、エルドアン大統領は20日夜、3カ月間の非常事態を宣言した。エルドアン氏は「民主主義への脅威を効果的に素早く取り除くための措置だ」と述べた。政府はこれまでにイスラム教穏健派指導者ギュレン師との関わりを理由に軍人ら約8000人を拘束し、公務員5万人以上に停職などの処分を下した。非常事態宣言で強権的な取り締まりの拡大も懸念されている。

 地元メディアによると、非常事態宣言は憲法120条に基づく措置で、官報への記載と国会の承認後に発効する。発効すれば、大統領や内閣は議会に諮らずに新しい法律を施行したり、市民の権利や自由を制限したりすることが可能になる。

 同日夜、首都アンカラで事件後初となる国家安全保障会議を開催。その後、エルドアン氏が演説して宣言した。

 エルドアン氏は演説で、強権的な取り締まりが拡大されるとの懸念に対し「欧州に(非常事態を宣言した)この決断を批判する権利はない」と正当性を強調した。

 また、地元メディアによると、トルコ政府は宣言に先立ち、大学の教授ら研究者が国外に渡航することを禁止した。政府はすでに私立教育機関の教員約2万1000人の教員免許を取り消し、大学の幹部教員約1600人に辞任を要求している。ギュレン師の影響力が強いとされる教育界でも取り締まりを強化しているとみられる。

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