ハワイ諸島で最もよく見かける海亀「Green sea turtle(アオウミガメ)」
自然の中の海洋生物
ハワイの海は、通年で出会える海亀やイルカをはじめ、冬期限定でハワイ諸島近海にやってくるザトウクジラなど、野生生物の宝庫です。ダイビングやスノーケリング中に出会う時もあれば、陸上から観察できることもあります。
野生生物なので、出会える場所も時間も定まってはいません。出会える保証が無い分、運良く遭遇できた時の喜びは一層、大きくなるのではないでしょうか。
観察時の注意点も含めて、ハワイの人気の海洋生物達をご紹介します。
ハワイ島プナルウ黒砂海岸にて。甲羅干しをする海亀たち
海亀「ホヌ」
海亀はハワイ語では「Honu」と言います。文化的にも、その存在感は強く、ネイティブハワイアンたちが残した岩絵にもよく海亀が登場します。ハワイ諸島で見られる海亀たちは絶滅危惧種に指定されていて、触ったり、餌付けしたりすることは禁じられています。一定の距離を保ち、海亀の行動の邪魔をしないようにして観察しましょう。
陸地に上がり甲羅干しをしていることがよくあり、例えば、オアフ島ノースショアの Laniakea Beach は、TurtleBeach と呼ばれるほど、高確率で海亀が見られます。
ザトウクジラは、大人で体長が約15mにもなります。ジャンプする姿は圧巻!
冬季限定!ザトウクジラ
ハワイ諸島には11月〜5月に、北太平洋の高緯度地域からザトウクジラがやってきます。この時季、ハワイ近辺の暖かい海で繁殖や子育てをしていて、ホエールウォッチングツアーも盛んです。ピークの1〜3月には高確率でクジラが見られます。
岸の近くに来る事も珍しくなく、高台から海を眺めていると、クジラが潮を噴いている所やブリーチング(大きなジャンプ)をしているのが見える事も。
ザトウクジラも絶滅危惧種として指定されていて、ボートなどでは90m以内に近づいてはいけないことになっています。
愛らしい姿でお昼寝をするハワイアンモンクシール
珍しいアザラシ「モンクシール」
アザラシ・・・というと寒い地域の生物のイメージがありますが、ハワイ諸島にも「ハワイアンモンクシール」というハワイ固有種のアザラシが生息しています。絶滅に瀕している希少なアザラシで、全世界でおよそ1060頭しか生存していないと見積もられています。
かなり珍しいアザラシなのですが、ごくごく稀にワイキキビーチへやってきたり、ハナウマ湾に現れる事もあります。もしも出会えたらかなりラッキーです!
50m以内に近づく事は禁止されていて、観光客などが多い場所でモンクシールが現れると、周囲にはロープが張られて保護されます。
ハワイアンスピナードルフィンたち。自然現象や野生生物には神々しい美しさがあります
守護神として、大切にされる生物達
ハワイでは、それぞれの家系に「アウマクア」という守護神/守護霊がいるとされています。アウマクアは、亀やイルカ・クジラ、トカゲなどの動物であったり、雨や虹などの自然現象だったりと様々です。アウマクアが亀の家系では、ご先祖さまが亀の姿をして会いに来たと捉える事もあります。
ハワイアンは日本と同じく八百万の神を信じる民族で、自然の中にさまざまな神を見いだし生命の繋がりを見つめていたのでしょう。今では絶滅危惧種に指定されている生物も多くルールを守って観察したいところです。
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