中国株:上海総合、2週間ぶり大幅安-元安や景気減速めぐる懸念で
- 人民元下落や中国の景気減速をめぐる懸念が相場の重し-ミラボー
- 香港市場でハンセン指数は0.7%安-H株は0.8%安
8日の中国・香港株式相場は下落。政策当局が中国の成長押し上げのため一段の元安を容認するとの観測が広がる中で、同国の資産が売り圧力にさらされた。
上海総合指数は前日比1%安の2988.09と、2週間ぶりの大幅な下げで終了。金融株が大きく下げたほか、原油価格の下落を受けてエネルギー銘柄も売られた。週間ベースでは1.9%上昇した。
香港株式市場ではハンセン指数が前日比0.7%安の20564.17で終了。同指数でウエートが2番目に大きいHSBCホールディングス(5 HK)が0.3%安。S&Pグローバル・レーティングが英国の欧州連合(EU)離脱決定が影響を及ぼす可能性があるとして、同行の格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。香港上場の中国本土株で構成されるハンセン中国企業株(H株)指数は0.8%安で引けた。
ミラボー・アジアのトレーディング担当ディレクター、アンドルー・クラーク氏(香港在勤)は、「人民元の下落や中国の景気減速をめぐる懸念が相場の重しとなっている」と指摘。「市場関係者は最近の相場変動を英EU離脱決定のせいにしてきたが、こうしたさらに大きい問題を軽視している」と述べた。
原題:China Stocks Retreat as Yuan Drop, Slowing Economy Spur Selling(抜粋)